消化器外科ナーシング
Volume 14, Issue 1, 2009
Volumes & issues:
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巻頭エッセイ
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- focus on
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特集
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- マンガdeまるわかり しくみとケアがセットでわかる!消化器外科の解剖生理
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サブ特集
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- 消化器癌各種治療ガイドラインのエッセンス
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2 「食道癌診断・治療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Description内視鏡、EUS、食道造影、CTなどによって進行度を診断する。治療法はおもに内視鏡的治療、外科治療、化学療法、放射線療法がある。癌が粘膜層にとどまりリンパ節転移がなければ内視鏡的切除を行う。外科治療では癌の存在部位別に切除範囲、リンパ節郭清範囲、再建方法を考慮する。化学療法はおもに、転移・再発例に対する治療または、補助療法として施行する。非外科的治療例に対して同時化学放射線療法は推奨される。 -
3 「胃癌治療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Descriptionガイドラインの主目的は胃癌治療法について適正な適応を示すことです。本ガイドラインでは、標準治療を「日常診療」として列記し、一部の施設において研究的に行われている有望な治療法についても「臨床研究」として記載しました。広く一般にも公開し、医療者と患者の相互理解に役立てることも目的としています。また、医師用とは別に一般用ガイドラインも発行し、それには平易な解説が記述されています。 -
4 「大腸癌治療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Description2cm 未満で、大腸壁の粘膜内もしくは粘膜下層の浅部にとどまる癌は、内視鏡治療を行う。大腸壁の粘膜下層の深部よりも浸潤し、遠隔転移のない大腸癌には手術治療(腸管切除と領域リンパ節郭清)を行う。遠隔転移のある大腸癌に対しては、原発巣と遠隔転移巣それぞれが切除可能か否かによって治療方針を決定する。切除不能進行・再発大腸癌に対しては化学療法を行う。 -
5 「肝癌診療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Description慢性肝炎や肝硬変患者は肝細胞癌発癌のリスクが高いので、サーベイランスの対象となる。サーベイランスは定期的な腫瘍マーカーの測定と超音波検査が基本である。肝機能が良好で、単発ならば、肝切除または経皮的局所療法が推奨される。肝機能が不良でもミラノ基準を満たせば、肝移植が推奨される。 -
6 「胆道癌診療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Description胆道癌はいまだ予後不良の疾患ですが、その診療に対するレベルの高いエビデンスが少なく、施設による診療内容のばらつきが多いのが現状です。そこで、現時点での最も標準的な診療指針を示す目的でガイドラインを作成しました。以下に、診療アルゴリズムを中心にそのエッセンスを抜粋します。 -
7 「膵癌診療ガイドライン」のエッセンス
14巻1号(2009);View Description Hide Description膵癌は早期診断が困難で、消化器癌のなかで予後が最も悪い。後腹膜リンパ節、神経叢の徹底した拡大郭清は予後向上に結び付かない。膵癌の診断には上腹部痛、血清膵酵素の一過性の上昇、中年以後の糖尿病の発症または増悪、画像診断上の主膵管の拡張、.胞形成、膵腫大などの徴候をよく理解し、日常的に意識しておく必要がある。
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新春特別インタビュー
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舛添要一・厚生労働大臣に聞く「安心と希望の医療確保ビジョン」のもたらすもの
14巻1号(2009);View Description Hide Description医療崩壊が雪崩をうつ中で,厚生労働行政の舵取りへの期待は大きく,特に人員や処遇の問題については,医療者から高い関心が寄せられている.3 内閣にわたり厚生労働大臣を務める舛添要一氏は,大臣直属の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議を立ち上げるなど,先陣を切って医療改革の大なたを振るっている.医療者には明るい未来がもたらされるのか——同会議のメンバーでもある嘉山孝正・山形大学医学部長と共に,展望を語り合った.
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連載
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- エキスパート直伝! いつものケアにプラスひとワザ!
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皮下埋め込み式カテーテルへの輸液 乳房が大きい女性がやせてしまった場合
14巻1号(2009);View Description Hide Description皮下埋め込み式カテーテル(ポート)を使ってTPN(完全静脈栄養;total parenteral nutrition)や外来化学療法を行う患者が増えています。輸液は、皮膚の上からリザーバーのセプタム(シリコン製膜)を穿刺して行います。入浴も可能で、この方法によって在宅で輸液療法を行うことができます。その際、ポートへの穿刺は患者や家族が行うことになるため、看護師は安全に穿刺できるように入院中に指導します。しかし、埋め込み後に体型が変わると、穿刺に工夫が必要になることがあります。今回は、もともと乳房が大きい - ドクター丸山がいく! 世界の術後食探訪
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- ドクター山中のおもしろ用語解説
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- ズバリ1ページ解説! 今月のチューブ
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- The road of Nursing
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- 目のつけどころはどこ? 病棟ナースの危機予測力検証テスト
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内視鏡検査中、生検鉗子用意の指示!
14巻1号(2009);View Description Hide Description今日は、病棟患者さんの検査ということで、内視鏡検査室に来ています。当院では、病棟患者の内視鏡検査は病棟ナースが介助します。患者さんは56 歳の男性で、以前から心房細動があり、治療を受けているとのことです。上部消化管内視鏡検査が始まりました。施行医が胃前庭部の病変に気付き、色素散布をして写真を撮った後に、生検鉗子を用意するように指示されました。 - わたしにもわかる!X線 US CT MRI 検査よみかた入門
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超音波検査(肝腫瘍)
14巻1号(2009);View Description Hide Description今回から二回にわたって超音波検査についてお話しします。前回までは単純X線検査、造影X 線検査と、三次元の体を二次元に投射した写真を見てきましたが、これからは臓器の断層面を見ることができる機器を使用していきます。最初は超音波機器です。画像を見るのに使用しているものは、X線ではなく、音です。スイカの中身を調べるのに叩いた音で判断しますが、原理は一緒です。非常に高周波の音を体に当てて、戻ってくる音を解析して画像化するのが、超音波検査です。よって、超音波のコツは音の性状を理解することです。超音波検査は全身どの領域でも使用されています。最近ではポケットに入る超音波機器も開発されており、聴診器代わりに使っている医師も多い状態です。また、超音波画像を見ながら針を刺すこともありますし、救急の現場では、胸水、腹水、臓器損傷などを調べるために最初に行う検査です。がん診療においても同様で、腫瘍を細かく観察できることから、存在診断のみならずがんの浸潤度の判定や、良悪性の鑑別診断にも使用される重要な機器です。またX 線被曝がなく、妊娠の可能性を心配しなくてよいので女性に優しい機器といえるでしょう。今回は、肝臓の超音波画像について解説します。肝にはたくさんの病気がありますが、超音波が威力を発揮する肝腫瘍についてお話ししていきます。看護師のかたも、穿刺の補助をするときなど使うことがある機器ですので、ぜひ画像を理解してください。
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開腹手術患者における腹帯の使用は有用ではない
14巻1号(2009);View Description Hide Description腹帯とは、「創部を広範囲に支えることで創部からの出血、滲出液の防止、ガーゼの固定や創痛、不快感を和らげ、患者の離床を容易にするために用いる」(看護大事典)とある。従来より多くの病院で、開腹手術の術後には腹帯を使用することが習慣となっており、当院でも開腹手術を予定している患者には腹帯購入の説明を行ってきた。しかしながら、フィルムドレッシング材を創部やドレーン挿入部に使用することが一般化し、腹帯の必要性に疑問を感じていた。庄子らは1)、ガーゼやドレーンの固定に腹帯を使用する必要はないと述べており、腹帯を使用する意義やその有用性は明確ではない。また術後短期間の使用であり、その後は使用することもない腹帯を購入するのは患者にとって経済的負担ではないかと考えた。そこで、ADL(activities of daily living; 日常生活動作)の自立しており、正中切開による胃・腸・胆.などの開腹術を受ける患者を、腹帯着用群(以下A 群)と非着用群(以下B 群)の二群に分けて、離床・創痛・創部の状態などを比較検討したのでその結果を報告する。
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