消化器外科ナーシング
Volume 15, Issue 3, 2010
Volumes & issues:
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エッセイ
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特集
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- トラブルを予防できる、対処できる! 外科ナースのための栄養管理ケアガイド TPN からPEG まで
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1章 投与経路の選択基準
15巻3号(2010);View Description Hide Description栄養摂取の基本は口から食べることです。しかし、消化器外科手術の術前術後管理では、経口摂取に制限があったり、また思うように食べることができない病状もあります。そういったときに栄養管理が行われるわけですが、栄養評価や投与経路や必要投与量の設定はたいへん難しいものです。消化器外科に携わる看護師には、患者目線に立った食事指導や基本的な栄養管理の知識が必要です。この章では「投与経路をどのように選んでいくか?」について考えます。実際は医師が決めることですが、その過程で病棟看護師の関与が欠かせません。栄養療法には何らかの代謝性や感染性合併症が存在しますので、栄養療法の管理下では原疾患の治療効果も上がりません。看護師が日々担当する観察項目や患者さんとのやり取りのなかから直接的に、もしくはそこから実施される諸検査により合併症が間接的に発見されることもよくあるからです。より早く、より適切に合併症に対処するためには、看護師の視点は重要です。 - 2章 投与経路別ケアとトラブルの対処法
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(5)中心静脈栄養
15巻3号(2010);View Description Hide Description中心静脈栄養(total parenteral nutrition;TPN)管理中、基本的にチェックする内容は、病態の変化は当然のことですが、栄養治療効果の判定(栄養アセスメント)、中心静脈カテーテル(central venous catheter;CVC)の留置・維持に関連した合併症や代謝性合併症の予防、などです。TPN 管理は栄養治療効果を判定しながら実施すべきであり、栄養アセスメントを定期的に実施する必要があることを強調しておきます。管理上は、安全なCVC 挿入と、カテーテル関連血流感染症(catheter-relatedblood stream infection;CRBSI)予防対策が特に重要です。
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サブ特集
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- 病態の理解から術後イレウスのケアポイントまで イレウスの知識とケア徹底ガイド
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1 イレウスの分類と病態
15巻3号(2010);View Description Hide Descriptionイレウスとは、腸(小腸・大腸)の内腔が細くなったり(狭窄)、閉ざされたり(閉塞)、あるいは腸の蠕動運動(食物を肛門方向へ運ぶ運動)が低下することによって、腸内容の通過がきちんと行われなくなった状態のことをいいます。欧米ではileus( 機能的イレウス)とintestinal obstruction(腸閉塞;いわゆる機械的イレウス)を区別していますが、わが国では慣習的に「イレウス」と「腸閉塞」を同義的に使用しています。通常、腹痛、腹部膨満、嘔気・嘔吐、排ガス・排便の停止を伴って発症します。一言にイレウスといってもさまざまで、後述のように原因や病態によって細分類され、それぞれ治療の方針が異なります。また経時的に病態が変化することもまれではなく、注意深い観察とケアが必要です。場合によっては緊急手術を要することもあるため、対応が遅れないようにすることも重要です1)。 -
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連載
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- ストーマリハビリテーションのたどってきた道、これから進む道
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- シーン別 人生に効く!この一冊
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