整形外科看護

Volume 15, Issue 8, 2010
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目次
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特集
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- 患者指導に役立つ 下肢のスポーツ外傷 手術とケアマネジメント
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ケアマネジメント アスリートのための栄養管理
15巻8号(2010);View Description
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スポーツ選手にとって入院中の栄養管理で問題となるのは,筋肉量減少とそれに伴う体重減少です.筋肉はエネルギーを消費する組織であり,人間の身体はできるだけエネルギーの消費量増加を防ぐようになっているため,筋肉量を増やすのには苦労を要する一方,運動をやめると簡単に減少します.トレーニングにより体たんぱく質の代謝速度が低下し,窒素貯留量が増大するという実験結果があり,摂取たんぱく質が効率よく身体に残りやすくなると考えられています. また,トレーニングなしに食事だけで筋肉を増大させることは不可能とされています1).そこで,入院中は可能な限りのトレーニングを理学療法士の指導のもとで行うことが,まずは重要です. -
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ケアマネジメント 前十字靱帯再建術後の再発予防を目的としたアスレチックリハビリ
15巻8号(2010);View Description
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スポーツ選手においては,術後競技復帰までに要する治療期間や労力などを考慮すると,元のレベルへのスポーツ復帰はもちろんのこと,再発予防が治療の第一義となるため,術後のリハビリでは再発予防を目的としたプログラミングを行うことが最重要となります. 本稿では,下肢のスポーツ外傷として発生頻度の高い前十字靱帯(anterior cruciate ligament:以下,ACL)損傷の特徴および危険因子について述べたのち,当院にて行っている再発予防を目的とした再建術後アスレチックリハビリについて報告します.
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特集2
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- 誰でもすぐできる! 看護技術としてのタッチング
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新連載
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- 見直そう! 整形外科の看護技術
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脊椎術後の体位変換
15巻8号(2010);View Description
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脊椎術後の体位変換は,同一体位による苦痛や疲労の緩和,創部痛の軽減,皮膚・呼吸器・循環器などの合併症予防のために行われる.また,早期離床が基本となった現在では,体位変換をベッド上でのリハビリテーションの第一歩と位置づけ,離床への不安を解消するための機会となる.術直後から患者に協力を得て,できることへの参加,意思を確認することは,患者の自主性を高め,身体面・精神面の変化や異常の早期発見にも有効である. 脊椎の手術にはたくさんの術式・方法がある.また,患者の骨の状態によっても安静度には個人差が生じる.医師の指示に従い体位変換は行われるが,ここでは棒状体位変換を基本に述べる.
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教育講座
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- 整形外科疾患の保存療法 手術入院までどんな治療を受けてきたのか?
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腰椎分離症・分離すべり症
15巻8号(2010);View Description
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腰椎分離症とは,上下の椎間関節を結ぶ関節間部(parsinterarticularis)の骨欠損をきたす状態を指します(図1a).第5 腰椎に好発し,わが国での発生率は5 〜 7%程度1)とされています.腰椎分離症のうち,約50%は罹患椎の前方すべりを伴う分離すべり症です(図1b).すべりの程度は,一般にMeyerding 分類(すべり度が下位隣接椎体前後径の25%以下:1 度,50%以下:2 度,75%以下:3 度,100%以下:4 度とする)で評価されます(図2).分離すべり症はすべりの軽度なものが大半を占め,その頻度はMeyerding 1 度:79%,2 度:20%,3 度以上:1%となっています2).Meyerding 3 度以上の高度すべり例を除くと,診断確定時のすべり度よりも将来的にすべりが進行することはほとんどないと考えられています3).
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連載
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- あなたの笑顔が見たいから
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- ちょっとお仕事拝見! 整形外科にかかわるひとたち
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臨床検査技師
15巻8号(2010);View Description
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京都市伏見区にある医療法人医仁会武田総合病院検査科で,科長として勤務しています.われわれ検査科のモットーは,業務時間内であれば現場の依頼は可能な限り“ 断らない検査室” で,馬車馬のごとく働いています. さて,私が病院内で行っている主業務は超音波検査であり,とりわけ心臓・血管系を専門としています. 検査技師になる前は,サラリーマンを数年していました.そんなあるとき,1 人の友人(当時,臨床検査技師をしていました)との再会で臨床検査技師というすばらしい仕事を知り,そして目指すことになりました.その友人は,現在は看護師の資格をとって仕事をしています.その友人にはいろいろな意味で感謝しています. - 病院図書館司書が教える 看護文献検索の技
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- 私のおすすめ本
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- らくらく♪ 美医食同源さおりレシピ
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- メディクロ Medical Crrossword Puzzle
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- 部位別でわかる 整形外科「要」語集
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- Let’s try くふうモノ
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- 整形外科ナースのための お悩み相談室
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- 整形外科の歴史
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- Report
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全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会第15回研究大会 in 静岡三島
15巻8号(2010);View Description
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まだまだ寒い2 月,全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会第15 回研究大会in 静岡三島が行われた.今回のテーマは「回復期リハ10 年『地域連携ひとひねり』」である.回復期リハビリテーション(回復期リハ)病棟が発足してちょうど10 年.これからはますます地域,維持期との連携が必要になる.そのためにも,多職種が知恵と工夫を「ひとひねり」し,よりよいものにしていくことが求められている. - 研究報告
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退院間近の患者が描く日常生活でのニーズ 退院前の患者の面接調査から
15巻8号(2010);View Description
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近年,高齢者の増加により,わが国の人口構造が高年齢化している.2007 年には高齢化率22%を記録するという超高齢社会となった.また,大竹らは「診療報酬の改定に伴う在院日数の短縮化,患者,家族のQOL の向上を目的とした在宅医療推進が社会的な流れとなってきている」と述べている1).そのため,病院から地域(在宅または施設),地域から病院へのスムーズな移行のための支援が求められている. このような状況において,医療施設では,入院患者の在宅療養に向けての環境を整備するために,さまざまな指導や調整が実施されている.しかし,在宅退院時でも疾患に伴う後遺症がある状態や,治療の継続が必要な状態で自宅へ戻るケースもある.当院でも,退院に対し不安を抱えた状態で家に戻る患者や,不安があるために入院が長期化する例がある. そこで,患者の退院後の生活についての考え方や感じている事柄を知ることにより,入院中からどのような支援を行っていけばよいのかを明らかにしたのでここに報告する.
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Information
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付録
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