呼吸器ケア

2012 年2 月28 日（火）～ 3 月1 日（木）の3 日間，幕張メッセ（千葉市）において第39 回日本集中治療医学会学術集会が開催された．「Quality and Safety in CriticalCare」をメインテーマに，医療安全に主軸を置いたセッションが多数企画された．

コンサルテーション業務での経験をもとに，呼吸ケアチームにも生かせるワザとコツをやさしく楽しく伝授していきます．

本連載では気管支喘息患者に対する積極的な抗原回避，セルフマネジメント指導を含めた患者教育について，６つのテーマに分けて説明していきます．

1月号から巻末冊子として連載中の漫画『ナース真子 in a SCRUB』は、「真子はこれからどうなるの？」「気軽に英会話に触れられて楽しいです！」と好評をいただいています。　作者のミサコ・ロックス！さんは、アメリカ初の少女漫画家として、大ヒット作をもつ注目のコミック・アーティスト。そんなミサコ・ロックス！さんとマンガの作成秘話をご紹介します！

宮城県石巻地域では，高い喫煙率とCOPD 罹患率という特徴があるため，地域ぐるみでCOPD 患者の早期発見と適切な疾患管理を目的とし，2008年よりCOPD 地域医療連携の活動を開始しました．2009年よりCOPD 地域連携パスを始動し，3年目となる現在，成果が見え始めています．基幹病院において，コメディカル中心の多職種チームが患者の評価を総合的に行い，個別指導体制としている点が本パスの特徴です．患者教育の効果は，昨年の東日本大震災後の患者の行動においても確認できました．今後は，さらなる質の高い地域医療の提供と，最重症COPD 患者への対応を可能にするため，訪問看護ステーションとの連携システムの構築が課題となっています．

（閉塞性）睡眠時無呼吸症候群（［O］SAS）診療は，治療意義の高さ，患者数の多さ，入院検査内容の画一性，明瞭なクリティカルポイント，バリアンスの少なさなどから，クリティカルパスに非常に適しています．地域の基幹病院がSAS 診療を数多く行おうとするときは，さらに地域連携パスとすることで数々の問題点を解決し，患者，病院，地域連携，地域医療，社会，それぞれに貢献することが可能です．逆紹介を前提として患者を集めることは，結果的に基幹病院の病院経営に好影響を与えます．

2008年4月に施行された第5次改正医療法に合わせ，岐阜県西濃地域では喘息を含む6疾患（その後，各種がんと緩和が加わり計13疾患）について地域連携クリニカルパスを作成しました．この中で，喘息の登録症例数が最も少ない状況です．患者プロフィールの記載内容が煩雑，3カ月に一度の病院受診は患者にとってメリットがあるか，かかりつけ医にとって喘息管理を修得するツールとなるか，などの問題が理由と考えられます．より簡便なパス登録方法を工夫するとともに，患者・家族に対する「喘息教室」や医療従事者に対する「吸入指導者研修会」など包括的な取り組みにより「地域は一つのホスピタル」を実現することを目指しています．