泌尿器Care&Cure Uro-Lo
(旧:泌尿器ケア)Volume 23, Issue 6, 2018
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目次
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連載
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【確定診断にいたるまでの 泌尿器症状アセスメント 医師はどう考えている? アセスメントシートがダウンロードできる!】 「膿尿がある……」
23巻6号(2018);View Description Hide Description
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特集 【まるごと 排尿自立指導の最前線 ―治療&ケア・指導料算定】
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【排尿自立指導の現状】 02 排尿自立指導のための排尿ケアチームのつくり方
23巻6号(2018);View Description Hide Description2016年4月に排尿自立指導料が新たに保険収載され、約2年半が経過しました。これまでに多くの施設で、医師、看護師、理学/作業療法士からなる排尿ケアチームが結成され、包括的排尿ケアを目指した活動がなされています。日本は超高齢社会に突入し、排尿障害に悩む人はさらに増え、排尿ケアの重要性はいっそう増してくると思われます。本稿では、排尿ケアチームの現状と課題、そして排尿ケアチーム立ち上げについて、自施設での経験も踏まえて述べます。 -
【排尿自立指導の現状】 03 病棟における排尿自立指導
23巻6号(2018);View Description Hide Description排尿自立指導料を算定するためには、病棟看護師は、尿道カテーテルの抜去後、排尿障害が予測されたり、排尿障害が起こったりした場合に、排尿ケアチームに相談する必要があります。また、排尿ケアチームは、排尿日誌や残尿測定から排尿状況をアセスメントし、排尿自立に向けた看護計画(ケア)を立案します。また、病棟看護師は「排尿自立指導に関する診療の計画書」(以下、計画書)に基づいて排尿ケアチームと協働しながら看護計画(ケア)を実施する必要があります。 -
【排尿自立指導の現状】 04 排尿自立指導と地域連携
23巻6号(2018);View Description Hide Description2016年度の診療報酬改定で、排尿自立指導料算定が開始されました。これにより、不要な尿道留置カテーテルが早期に抜去され、抜去後の排尿障害への介入も積極的に行われるようになりました。しかし、急性期病院での在院日数短縮のために、排尿管理が十分に行えないまま転院、あるいは退院していく患者さんも少なくないと思います。その先にある病院、介護施設、あるいは在宅へとうまくつなぐ連携が重要となります。まだ十分に確立されていないことが多いのですが、本稿が各施設間でのよい連携をつくる契機になればと思います。 -
【排尿自立指導(包括的排尿ケア)の実際】 05 前立腺肥大症患者に対する排尿自立指導(尿閉例を中心に)
23巻6号(2018);View Description Hide Description獨協医科大学病院排泄機能センターでは、泌尿器科医と看護師、リハビリテーション科の理学 療法士により排尿ケアチームを構成しています。コンチネンスサポートチーム(continence support team:CST)の病棟看護師は、病棟スタッフと排尿ケアチームが円滑に連携をとれるように各病棟で対応します。また、CSTを中心として、排尿ケアチームとの情報の交換や共有、対象患者の抽出、ならびに下部尿路機能の評価や包括的排尿ケアの実施などについて統一したマニュアルを作成し、病棟看護師への教育やサポートを行っています。 -
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【排尿自立指導(包括的排尿ケア)の実際】 08 カテーテル抜去後の夜間頻尿患者に対する排尿自立指導
23巻6号(2018);View Description Hide Description尿道留置カテーテル抜去後は、多くの患者さんで夜間頻尿を呈します。一般的な手術後のように下部尿路機能に異常をもたない患者さんやADLに問題のない患者さんでは、夜間頻尿は一時的であり、数日で改善していきます。しかし、排尿機能に問題がある患者さんや多尿の患者さん、ADLに問題のある患者さんでは、カテーテル抜去後に夜間頻尿を含めた排尿異常を呈する可能性があります。夜間頻尿になる原因は 図1 に示すように、膀胱容量の低下(過活動膀胱)、多尿・夜間多尿と睡眠障害に分けられます。これはカテーテル抜去後でも変わりありません。また、これらを評価するよい方法の一つが排尿日誌であることも変わりありません。しかし、夜間頻尿を呈する頻度や基礎疾患、服用薬剤との関連性などがカテーテル抜去後ではやや異なるため、注意が必要です。 -
【排尿自立指導(包括的排尿ケア)の実際】 09 脳血管障害患者に対する排尿自立指導
23巻6号(2018);View Description Hide Descriptionわが国における脳血管障害の罹患者数は、100万人を超えます。脳血管障害に伴う下部尿路症状(lower urinary tract symptom:LUTS)は高頻度に認められ、麻痺の重症度と排尿障害の頻度は相関するとされています。他の疾患においても同様にいえることですが、脳血管障害患者のリハビリテーションへの取り組みは、排尿自立指導において特に重要度が高いといえます。そのため、理学/作業療法のかかわりがポイントとなる状況がみられます。 -
【排尿自立指導(包括的排尿ケア)の実際】 10 脊髄損傷患者に対する排尿自立指導
23巻6号(2018);View Description Hide Descriptionまず、全身と局所(尿路)の病態評価を行います。全身では、原疾患や合併症に加え、年齢・性別も考慮します。局所(尿路)評価には、検尿と残尿測定が最低限必要です。検尿は尿路合併症のスクリーニング手段で、残尿測定は尿排出機能の評価法です。尿は易感染性物質であると同時に、体内老廃物の唯一の排出手段です。よって、尿を確実に排出することは生命維持にとって最優先課題となります。薬物療法でも残尿が減少しない場合には、清潔間欠自己導尿(以下、自己導尿)が可能かを考慮します。上肢機能不良などで自己導尿ができない場合には留置法を考慮しますが、経尿道的留置よりも尿道合併症のない膀胱瘻が優れているとの意見もあります。脊髄損傷患者の日常生活では、褥瘡管理と並んで尿量管理が重要となります。1日排尿量を通常量よりも2~3割多めに設定し、尿路感染や結石形成を予防します。尿混濁時には、水分摂取により混濁尿を「洗い流す」のが最良の手段であることを医療者だけでなく患者さん本人にも十分教育します。 -
【排尿自立指導(包括的排尿ケア)の実際】 11 術後患者に対する排尿自立指導
23巻6号(2018);View Description Hide Description手術を行った際に尿道カテーテルを挿入することがありますが、尿道カテーテルを抜去した後に尿閉、排尿困難感などの排尿障害や、頻尿、尿意切迫感などの蓄尿障害が生じることが少なくありません。特に超高齢社会を迎えた現在では、高齢者に対しても手術を行う頻度が増加しているため、術後の下部尿路機能障害に対する排尿自立指導は重要な課題であると考えます。 -
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【排尿自立指導をスムーズに進める工夫】 13 医師として排尿自立指導を継続するための方策と工夫
23巻6号(2018);View Description Hide Description排尿自立指導に基づいたケアは、看護師を中心とした排尿ケアチームにより行われます。医師の立場は、あくまでも看護師を中心としたケアチームのサポーターです。排尿自立指導を継続するためのポイントは、①ケアチームが活動しやすい環境を整備すること、② 仕事を継続・完遂するというモチベーションの維持が挙げられます。また看護師自身も、適切なケアプランを立案できるだけの知識・技量を身につける努力が必要です。泌尿器科医は、看護師から要請があればいつでも対応し、専門性の高い知識を駆使して、下部尿路症状を正確に診断し、アセスメント、治療、治療効果の判定、治療の再考などについて、適切なアドバイスをすることが望まれます。また、排尿ケアチーム員全体が「ケアの継続性が大切である」という共通認識をもつことも大切です。 -
【排尿自立指導をスムーズに進める工夫】 14 病棟看護師の排尿自立指導へのモチベーションを上げる工夫
23巻6号(2018);View Description Hide Description本稿では、排尿自立指導を進めるうえで欠かすことができない病棟看護師の取り組みについ て、モチベーションをどうしたら上げられるかという観点から考えていきます。「モチベーションを上げる」と聞くと、携わる人々がキラキラと輝き、楽しんで取り組み、患者さんとともに笑顔でいる姿が想像されます。もちろん、それは目指す姿の一つではありますが、病棟看護師が日々の臨床現場で悩み、困っていることは、「私が必要だと思って患者さんに届けたいこのケア を、次の勤務のあの人には継続してもらえなくて、届けられない」ということのほうが多いのではないかと考えます。そこで、病棟看護師の「モチベーションを上げる」ということについて携わる人がキラキラと輝いて楽しんで取り組み、患者さんとともに笑顔でいる姿を理想として遠くのほうに見据えつつ、「現実には個々の患者さんに必要な排尿自立ケアをしっかり届けられる組織(病棟)づくりをどうするか」という観点から、考えていきたいと思います。 -
【排尿自立指導をスムーズに進める工夫】 15 排尿ケアチームによる看護師・理学療法士・作業療法士への教育を充実させる工夫
23巻6号(2018);View Description Hide Description排尿ケアチームには院内研修の実施が義務付けられていますが、排尿自立指導について院内スタッフに周知し、協力体制を築き上げていくためには、院内研修でどのようなテーマを選 び、どのような工夫をしていけばよいのでしょうか。本稿では、排尿ケアチームによる看護師・理学/作業療法士への教育を充実させる工夫について紹介します。 -
【排尿自立指導をスムーズに進める工夫】 16 排尿自立指導にかかわる記録負担を軽くする工夫
23巻6号(2018);View Description Hide Description当院では、2016年に排尿ケアチームが設置されました。泌尿器科、消化器・一般外科、整形 外科、婦人科、神経内科、総合診療内科、リハビリテーション科の病棟を対象に、週2回のラウンドを行っています。スクリーニングにより抽出され、排尿ケアチームの介入が必要となる対象は尿道カテーテル留置や手術により下部尿路機能障害を有する患者さんに比べると、入院前から何ら かの下部尿路機能障害を自覚していたものの受診には至っていない事例が多い印象があります。当院の排尿ケアチームは、排尿自立指導料算定の件数は多くありませんが、一つ一つの症例を丁寧に評価し、ケアしていくことに主眼を置いて、活動しています。排尿ケアチームの設置から2年が経過し、病棟看護師の業務負担やチームの回診方法について課題が挙がっています。本稿では、記録負担の軽減に対する当院の取り組みを報告します。 -
【その他】 17 排尿自立指導に役立つQ&A
23巻6号(2018);View Description Hide Description排尿自立指導料が2016年に保険収載されて、2年が経過しました。保険収載が決まると、日本創傷・オストミー・失禁管理学会、日本老年泌尿器科学会、日本排尿機能学会が協力して『平成28年度診療報酬改定「排尿自立指導料」に関する手引き』を作成し、この手引きをもとに排尿自立指導を展開できるように準備を行いました。なお、この手引きは2018年9月に新版が発行さ れています。排尿に関する初の診療報酬ということもあり、開始当初は手引きを参照しても混乱を招いたようでした。しかし、2年が過ぎてようやく、各施設での取り組みの工夫や努力に関する報告が、日本創傷・ オストミー・失禁管理学会や日本老年泌尿器科学会、日本排尿機能学会などの年次学術集会で増えてきました。本稿では、これらの報告も参考にしたうえで、皆さんからの質問に回答していきます。
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【ナースに、ドクターに、勉強会で教えたくなる泌尿器診療 Current Knowledge スライドがダウンロードできる!】 「過活動膀胱に対する薬物治療のパラダイムシフト:交感神経β3作動薬の役割」
23巻6号(2018);View Description Hide Description -
【泌尿器科のスペシャリストを目指す人のための 医師とナースの合同カンファレンス】 「骨転移による脊髄圧迫のために入院加療を要した前立腺がんの症例の巻」
23巻6号(2018);View Description Hide Description -
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その他
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