ナーシングビジネス
Volume 1, Issue 12, 2007
Volumes & issues:
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FEATURE
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- 真のチーム医療を実現するために
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チーム医療が、医療文化を変容させる
1巻12号(2007);View Description Hide Descriptionチーム医療の必要性が叫ばれて久しい。しかし現場では、概念だけが先行し、現実に「理想型のチーム医療」が十分に実践されているとは言いがたい。そこで、社会学のアプローチを用いて、実現のための手がかりを探った。 -
対談 チームメンバーの専門性を理解しているか —薬剤師の業務と活動場面の広がりを学ぶ—
1巻12号(2007);View Description Hide Descriptionさまざまな職種の連携で行われるチーム医療。そのなかで看護師は、他のメンバーの専門性をどれくらい理解できているだろうか。チームの一員として、構成メンバーの専門性や業務内容を知ることは、各々の専門性を認めるだけでなく、自らの専門性を発揮することにもつながり、チーム医療を、より良い形で機能させることになる。ここでは、薬剤師の業務に焦点を当て、その専門性やチームでの役割について考えてみたい。チームを支える各職種の専門性を知り、認め合うチームづくりに向け、参考にしていただきたい。 -
「チーム力」を理解し、育てる
1巻12号(2007);View Description Hide Description「チーム」を国語辞典で調べると、「ある目的のために協力して行動するグループ」とあった。世間にはサッカーチーム、プロジェクトチーム、医療チームなど、「チーム」がつく単語は山ほどある。本稿では、チームの意味や、チームの一員として働くうえで必要となるルール・基本姿勢を探り、チームリーダーの働き、看護管理者の役割などについて、ビジネスマネジメントの視点1 )から考察する。 -
チーム医療を成果につなげる
1巻12号(2007);View Description Hide Description現場で行われているチーム医療の成果を何ではかるか。平成18年診療報酬の改訂で、通称、チーム医療加算が新設されるなど、チーム医療の成果が認められつつある。チーム医療における看護の役割を再確認し、目指すべき将来像について提案する。
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SPECIAL|
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アメリカにおけるDRGの過去・現在・未来
1巻12号(2007);View Description Hide Descriptionアメリカでは医療費削減策として(図-01の医療費対GDP比率参照)、1983年、メディケア患者を対象に診断群別定額支払い方式(DRG/PPS;Diagnosis RelatedGroup/Prospective Payment System)を適用することが議会で可決された。その目的は、単に病院にコストを支払うことではなく、病院に対して効率化のインセンティブを与えることにあった。このコンセプトは、シンプルではあるが、その後の病院運営および、経営方針に重大な影響を与えた。病院スタッフと医師との動的な関係にも変化を生ぜしめるものである。定額支払いの制度や規制、診断群分類(DRG)などの評価方式の変化に伴って、これらは、今も変転を遂げている。
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TOPICS
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ボトムアップでつくる看護ケア外来
1巻12号(2007);View Description Hide Description入院期間の短縮によって、慢性疾患のセルフマネジメントを必要とする患者への支援にも変化が出てきた。大阪警察病院では、慢性疾患の患者を退院後もフォローするため、看護師による相談支援をスタートさせ、さらに「看護ケア外来」のシステムを構築させた。2000年からは本格的に在宅療養指導料の算定を始め、現在は将来の新たな診療報酬に反映させることを目指して奮闘している。その原動力となったのは、上層部の指示ではなく、専門看護師の意欲ある提言だった。システム立ち上げの経緯と、今後の見通しについて聞いた。
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VOICE MESSAGE
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MANAGEMENT
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- 看護師長業務改革
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仕事に遊び心を採り入れていますか—フィッシュ哲学の導入で、 経営改善効果を上げる—
1巻12号(2007);View Description Hide Description職員の顔に笑顔が見られない、挨拶がきちんとできない、看護職を中心に離職者が多い……。医療機関の経営者にとって悩ましい問題である。長崎県や福岡県で病院や介護施設を運営する青洲会では、こうした課題の解決策として、組織を活性化する新しいマネジメント手法を導入している。グループの中核である福岡青洲会病院(福岡県粕屋町、213床)では、2006年から、看護副部長の坂田久美子さんがリーダーとなって新しい組織作りに挑戦しており、看護部だけでも大幅に離職率が改善するなど、大きな成果を収めている。
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RESOURCE
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- 戦略的人材育成
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BSCを戦略的に導入し、人を育てる—実践論—
1巻12号(2007);View Description Hide Description前号では、バランスト・スコアカード(Balanced Scorecard;BSC)の概要と導入病院の状況について解説をした。今号ではそれらを踏まえ、病院にBSCを導入するにあたって欠かせない視点や具体的なプロセスを、実践論として紹介する。
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LECTURE
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- 病院経営指標を読む
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収益性から見た経営状況(6)経費比率
1巻12号(2007);View Description Hide Description一般的に、医療費用全体のことを経費と呼ぶことが多いが、病院会計準則※で言うところの「経費」は、表-01に示す18項目に区分けされている。これらの経費の合計を、医療収益で除した割合のことを経費比率と呼んでいる。経費として掲げられている諸項目は、一般的に医療現場において直接発生する費用も多く含んでいるため、その意味では医療現場の運用に密接に関係している。そのため病棟や外来における管理目標では「節約」「削減」の対象として掲げられる場合が多い。 - ナースのためのMBA講座
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戦略(12) 戦略策定のための分析手法3─障壁という考え方─〜参入障壁、撤退障壁、移動障壁〜
1巻12号(2007);View Description Hide Descriptionポーターの競争戦略論を理解するうえで鍵となる重要な要因のひとつに、「障壁(barrier)」という考え方がある。この障壁、つまり、既存の業界内部に存在し、企業の取り得る戦略行動を制約し自由な活動を妨げる壁という考え方は、業界の競争環境を分析する際の中核的な論理を形づくっている。それゆえ、障壁という概念について正しく理解することは、前号で紹介した業界分析のための基本的な思考ツールである「ファイブ・フォース・フレームワーク」を有効に使いこなしていくための不可欠の前提でもある。ポーターが指摘する障壁には、「参入障壁」、「撤退障壁」、「移動障壁」という三つの種類がある。ここでは、それぞれの内容についてポイントを整理する。 - 師長・主任のためのビジネスマインドレクチャー
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目標管理の目的─病院全体の活性化のために─
1巻12号(2007);View Description Hide Description目標管理について記載してきた本連載もいよいよ最終回を迎える。すでに目標管理を導入されている方々に対し、そのさらなる導入効果を発揮してもらうため、あるいはこれから導入を検討されている方々に対しては、その導入を確実なものにすることを目的に、一般企業において、私自身が直接携わったコンサルティング経験から得た多様な視点を、1 年にわたって紹介してきた。最終回の今回は、目標管理の目的について改めて記すことによりまとめとしたい。 - 魅力ある病院ホームページ作成術
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—優秀な看護師を採用するために—実際に採用ホームページを作ってみよう!
1巻12号(2007);View Description Hide Descriptionこれまで4 回にわたり、病院のホームページで優秀な人材を惹きつける方法について述べてきました。最終回では、「採用ページ」について考えます。採用ページとは、採用情報のページだけではなく、採用に関する総合的な情報を掲載するホームページを指します。これまで伝えてきた情報を網羅して、優秀な人材が自院に惹きつけられ、応募したくなるような、魅力的な採用ページの作り方を考えていきましょう。 - 病棟トータルヘルスプロモーション
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マインドマップ R を活用、病棟トータルヘルスプロモーションの展望
1巻12号(2007);View Description Hide Description今回で本連載は最終回となりましたので、これまでのテーマをまとめてみたいと思います。 - 実践的判例よみこなし術
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開業医の転送義務
1巻12号(2007);View Description Hide Description今回は、開業医の転送義務に関する判決(最高裁平成15年11月11日判決・損害賠償請求事件)について考えます。まず、事実関係を見てみましょう〔表-01〕。このような事実関係の下で、最高裁は表-02のように判断しました。
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LIFE
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- ごきげんアンチエイジングライフのすすめ
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アンチエイジングから、油を考えてみよう
1巻12号(2007);View Description Hide Description近年、脂質の重要性が見直されている。脂というとイメージが悪いかもしれないが、脂質は体の重要な構成成分。細胞膜やホルモンの原料で、脳にも多く含まれ、神経伝達物質にも必要だ。血管の内側も、脂質の薄い膜が血管壁を守っている。粘膜や臓器の保護にも脂質はとても大事。脂質がきちんと働かなければ、細胞膜が弱まり、病気の原因にもなる。皮膚の保湿も脂質の役目だ。
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COLUMN
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- やる気の出るひと言
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「あんたの笑顔を見るとホッとしていたよ」
1巻12号(2007);View Description Hide Description私が勤める病院は、大阪府南部に位置する、だんじり祭りで有名な街、岸和田にあります。昔ながらの街並みが残っており、市民の方々は、人なつっこく気さくで、この地方独自の方言を話します。 - Review Now 看護・経済・社会
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国際事情に揺れる外国人看護師の受け入れ
1巻12号(2007);View Description Hide Description8月20日に日本とインドネシアの間で締結されたEPA(経済連携協定)によって、2 年間でインドネシア人の看護師400人と介護福祉士600人を日本で受け入れることが決まりました。フィリピンに次ぐ2 カ国目の決定です。 - アメリカ看護管理通信
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セルフスケジューリング
1巻12号(2007);View Description Hide Description今回はナースの勤務表についてです。 私が以前、日本の病院で働いていたころ、勤務表といえば、勤務表作成を担当する主任さんが、毎月、難解なパズルに挑戦するかのように頭を抱えていた姿を思い出します。三交代のローテーション勤務の場合、各ナースにおける夜勤の数だけでなく、準夜の後に日勤をつけない、深夜は連続2 日までなどの決まりごとや、各勤務帯でのメンバーの顔ぶれなど、考慮しなければならない要素が多くあります。そして、ようやくできたと思ったとたん、必ず不満をぶつける人がいます。 - 男副看護部長日記
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杜の都仙台から水と緑と詩のまち前橋へ
1巻12号(2007);View Description Hide Description今年の4 月、杜の都みちのく仙台から、水と緑のまち群馬県前橋にやってきました。20数年勤めたところから、同じ国立大学病院とはいえ、組織も働くスタッフのことも何もわからない職場、しかも、まったく知らないと言っていい土地に単身で飛び込んでしまったというのが正直なところです。 - 経営の心理学
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人事採用のさらなる有効化を —知的能力と職務パフォーマンスの関係—
1巻12号(2007);View Description Hide Description皆さんの職場では、新人・中途などの職員を雇うとき、応募者の何を基準にして採用しているでしょうか。「応募者の何を調べれば、採用後の職務パフォーマンス(仕事の業績と行動)を予測できるのか」「一番良い採用方法は何か」というのは、心理学でも大きな研究分野の一つです。採用基準として、学歴・経験・年齢・知能・性格などいろいろありますが、欧米の研究では、〈知的能力検査〉が一番効果的だと言われています。今回は、知的能力と職務パフォーマンスの関係についてお話ししたいと思います。
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UP-TO-DATE
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日本看護協会「看護管理者のための職場づくりマニュアル」を作成
1巻12号(2007);View Description Hide Description日本看護協会は、2007年度「看護職確保定着推進事業」の一環として、「看護管理者のための職場づくりマニュアル」を作成した。目的は「ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、現職看護職の離職防止、新人看護職および再就業者の採用確保に向け、看護管理者を支援する。看護管理者だけではなく、組織全体の取り組みに発展させるためのアイテムとして活用されることを期待する」としている。「日本看護サミットおおさか’07」で公表・配布後、会員施設に配布される。 -
心疾患を予防!トランス脂肪酸低減に向けての取り組み(カナダ)
1巻12号(2007);View Description Hide Description2007年6月、カナダ保健局は、1年後の基準設定に向け、サラダ油とソフトマーガリンのトランス脂肪酸含有量を2%、その他の食品では5%以内に抑えるよう、食品生産者に対し自主規制を喚起した。 -
新しいナースコールの提案
1巻12号(2007);View Description Hide Description多くの医療・介護施設においては、患者の離床、ベッドからの転落、歩行中の転倒、トイレやお風呂での急な容体変化による事故などに悩まされている。高齢化の進行とともに、これらの事故件数も増加し、状況はますます深刻になっている。しかしながら、看護師不足という現状もあり、常にすべての患者を看まもることは到底不可能である。このような状況に対し、ICT技術を活用して、看護師が離れた場所にいても、患者の動静や生体情報を把握できるシステムが開発できれば、看護師の負荷を軽減するだけでなく、事故防止・早期発見にも役立つのではない
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