泌尿器Care&Cure Uro-Lo
(旧:泌尿器ケア)
創刊25年目、泌尿器科領域で唯一、医師と看護師が一緒に読める専門誌として読み継がれてきた『泌尿器Care&Cure Uro-Lo』は、さらにパワーアップしてよりわかりやすく、臨床ですぐに役立つ知識をお届けするためにリニューアルします。
高齢患者が多く、術前・術後の患者説明や退院支援に、医師・看護師がチームで丁寧にかかわる必要がある今こそ、治療から看護まで、泌尿器疾患にかかわるすべてをこれ一冊で学びましょう!
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泌尿器ケア
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目次
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特集 【いま一番新しい前立腺肥大症の診断・治療・看護】
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【chapter1〈総論〉】 01 前立腺肥大症の最近の動向
27, 6(2022);View Description
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超高齢社会を迎えて、前立腺肥大症は今後ますます増加することが予想される。メタボリックシンドロームや生活習慣病は、前立腺肥大症のリスク因子。系統的な検査とそれぞれの治療特性を知ることが前立腺肥大症診療成功の鍵 !? -
【chapter2〈Diagnosis〉】 02 前立腺肥大症の検査~診断
27, 6(2022);View Description
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前立腺肥大症は、中高年の男性にみられる進行性の疾患で非常に頻度が高い。前立腺肥大症の評価としては、症状の評価(困窮度の評価)、前立腺腫大の評価、膀胱出口部閉塞の評価を行う。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 03 1st line:α1遮断薬or PDE5阻害薬
27, 6(2022);View Description
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下部尿路症状に対する有効性はα1 遮断薬とPDE5 阻害薬でほぼ同等である。副作用の傾向はα1 遮断薬とPDE5 阻害薬で異なり、後者には注意を要する禁忌事項がある。有効性、起こり得る副作用、禁忌事項を考慮してよりよい薬剤を選択する。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 04 いま一番新しい5α還元酵素阻害薬単剤療法
27, 6(2022);View Description
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5α還元酵素阻害薬は前立腺体積30 mL 以上の前立腺肥大症患者がよい適応となる。5α還元酵素阻害薬は症状改善まで6ヵ月程度かかるため、新規に単剤で処方する際は患者さんとよく相談する。5α還元酵素阻害薬はPSA を半減させるため、内服後にPSA が基準値以下になってもPSA フォローを行う。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 05 併用療法:α1遮断薬+PDE5阻害薬
27, 6(2022);View Description
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α1 遮断薬とPDE5 阻害薬の併用療法は、前立腺肥大症例の下部尿路症状を改善させる可能性がある。小規模な研究が多く、エビデンスレベルは低い。頻度は低いものの、起立性低血圧などの心血管相互作用に注意が必要である。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 06 併用療法:α1遮断薬+5α還元酵素阻害薬
27, 6(2022);View Description
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前立腺体積が30 mL 以上の患者さんにおいては、α1 遮断薬と5α還元酵素阻害薬の併用療法が有効である。α1 遮断薬と5α還元酵素阻害薬の併用療法を約1 年行うと、前立腺体積が約24%減少する。5α還元酵素阻害薬投与6ヵ月後および1 年後のPSA 値はそれぞれ平均42%および46%減少するので、5α還元酵素阻害薬を6ヵ月以上服用している患者さんのPSA 値(前立腺がんの有無)を評価する際には、測定値を2 倍した値を目安として基準値と比較することが推奨される。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 07 併用療法:α1遮断薬+抗コリン薬orβ3作動薬
27, 6(2022);View Description
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前立腺肥大症に過活動膀胱症状を伴う頻度は高い。治療としてα1 遮断薬と抗コリン薬、もしくはβ3 作動薬の併用療法は有効である。ポリファーマシーや副作用について考慮することが重要である。 -
【chapter3〈Treatment(薬物療法)〉】 08 前立腺肥大症に対する単剤療法vs併用療法
27, 6(2022);View Description
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前立腺肥大症(BPH)に対する薬物治療の基本はα1 遮断薬またはPDE5 阻害薬の単剤療法で、排尿障害、蓄尿障害とも改善する可能性がある。排尿障害が強い場合には、α1 遮断薬+ PDE5 阻害薬または5α還元酵素阻害薬の併用療法はα1 遮断薬の単剤療法と比べてより効果的な場合がある。過活動膀胱(OAB)の症状が残存する場合には、α1 遮断薬にOAB 治療薬(抗コリン薬またはβ3 作動薬)を追加する。併用療法によって患者さんごとの個別化治療が可能となった反面、医療費の増大や多剤内服によるポリファーマシーの問題を引き起こす可能性がある。
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