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JPY
Abstract
ヒト腸管には約1,000 種類,100 兆個,重さにして約1.5 kg の腸内細菌叢が常在し,さまざまな因子によってできた腸内環境に適応しながら特有の生態系を形成している.Firmicutes 門,Bacteroidetes 門,Actinobacteria 門,Proteobacteria 門の4 つの門に分類される菌がほとんどを占める.それぞれの腸内細菌はほかの腸内細菌と共生関係を築きつつ,自らの生存のために活発に代謝を行い,さまざまな代謝産物を生み出す.それらの一部は腸管から吸収され宿主の体内で生理作用を発揮する.そして,腸内細菌叢の破綻(dysbiosis)が代謝疾患,消化器疾患,アレルギー/免疫関連疾患,神経精神疾患など,多くの疾病の発症や病態と関連することが明らかとなっている.近年,メタゲノム解析などのオミックス解析が盛んに行われるようになり,腸内細菌叢による糖代謝への作用が明らかになってきた.本稿では,糖尿病における腸内細菌叢の役割について概説し,その意義について考えてみたい.
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/content/article/0039-2359/276050/435