Therapeutic Research

Abstract

脳血管障害の既往を有し、介護、医療病棟入院中の高齢者47 名（男性18 名、女性29 名）平均年齢84歳（66から102歳）を対象とし、音楽療法施行前後の自律神経能についてホルター心電図を用いて分析した。その結果、音楽療法前後でmean RR は多少増加する傾向が、HF は49.3 ± 36.4ms2から約119％有意（p<0.01）に上昇した。LF/HFは3.0 ± 2.9から20％低下傾向（p<0.10）が、pNN50は2.1 ± 2.8％から約205％有意（p<0.001）に増加した。以上より血管障害を有する後期高齢者に、音楽療法は副交感神経機能を亢進し、何らかの癒し効果のあることが示唆された。