Therapeutic Research

Abstract

腎障害を伴う高血圧患者に対する降圧治療においては，厳格な血圧コントロールとともに，腎保護効果を有する降圧薬の使用が望まれる。2007 年6 月17 日，イタリア・ミラノで行われた第17 回欧州高血圧学会（ESH）では，東京大学大学院医学系研究科内科学教授の藤田敏郎氏によりCARTER（Cilnidipine versus Amlodipine Randomized Trial for Evaluation in RenalDisease）Study の結果が報告され，蛋白尿を伴う高血圧に対するCa 拮抗薬シルニジピン（商品名：アテレック）の有用性が世界的な注目を集めた。今回は,Università Milano Bicocca 教 授の Guido Grassi 氏と藤田氏に対談していただき,CARTER Study の結果,ならびに腎障害 と交感神経活動亢進の関連性について検討していただいた。