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閉塞性動脈硬化症に対するベラプロストナトリウム長期投与の治療効果-心血管イベントに及ぼす影響-
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JPY
Abstract
背景と目的:近年,高齢化や生活様式の変化に伴い,閉塞性動脈硬化症(ASO)が増加している。ASOは予後不良な疾患であり,早期の診断と治療を要する。そこで軽症ASO患者を対象として,ASO治療薬であるベラプロストナトリウムの長期治療効果を検討した。対象と方法:当院においてASOと診断し,ベラプロストナトリウムを1 年以上投与した連続188例を対象に,治療効果をレトロスペクティブに評価した。評価項目は,下肢虚血症状,心臓足首血管指数(CAVI),頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT),および心血管イベントとした。結果:ASO患者へのベラプロストナトリウム投与により,下肢虚血症状,CAVI およびIMTは1 年間で有意に改善した(CAVI 9.8 ± 0.6→ 9.3 ± 0.6, p < 0.001, IMT 1.09 ± 0.09 → 1.04 ±0.11mm, p<0.001)。平均観察期間4.6年における心血管イベント発生率は全体で9 例(4.8%)であり,イベント発生の抑制にはベラプロストナトリウム1 日120 μg投与が120 μg未満投与より有用であった(調整後のハザード比0.53,95%信頼区間0.19 ~ 0.96,p = 0.036)。結論:ベラプロストナトリウムはASO 患者の下肢虚血症状のみならず,動脈硬化指標(CAVI,IMT)を改善し,心血管イベントを抑制した。そして,その投与量はイベント抑制の重要な要因であることが示唆された。
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