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高用量オルメサルタンの2型糖尿病合併高血圧患者に対する臨床効果
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JPY
Abstract
糖尿病を合併した高血圧患者に対しては,高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)において厳格な降圧が推奨されている1)。JSH2009では,糖尿病合併高血圧患者の降圧治療の第1 選択薬として,アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)あるいはアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)があげられており,その心臓・腎臓・血管などに対する臓器保護効果が降圧とともに重要視されている。さらにJSH2009 では降圧不十分な症例においてはARBまたはACE阻害薬の増量もしくは他の降圧薬(Ca 拮抗薬,少量の利尿薬)との併用が推奨されている。しかし増量または併用の判断は,個々の病態により各医師の裁量に委ねられており,臨床現場ではその判断に迷う場面が少なくない。一方で海外の大規模臨床試験では,ARBの臓器保護効果は用量依存的であり,高用量投与によってさらなる臓器保護効果が期待できるとの報告2)がある。また,国内の大規模臨床試験OSCAR Study ではオルメサルタンメドキソミル(以下オルメサルタン)をベースにオルメサルタンを増量またはCa 拮抗薬を併用することのどちらが臓器保護の点で優れているかを比較検討している。この試験結果から,高血圧治療にとってオルメサルタンの増量とオルメサルタンにCa 拮抗薬の併用のどちらがより優れているのかが明らかになることが期待される3)。オルメサルタンはダブルチェーンドメインと呼ばれる結合様式により,AT1 受容体との結合力が最も強く,解離しにくいことが報告されている4)。このことからオルメサルタンは,他のARBに比べて強力な降圧効果を示す。また,降圧以外のオルメサルタンの多面的な効果として5)尿中アルブミンの減少作用6),インスリン抵抗性改善作用・アディポネクチン増加作用7),脂質改善作用8)があるとの報告がある。今回オルメサルタン20mg/ 日を投与中で降圧不十分な2 型糖尿病合併高血圧患者に対し,オルメサルタンを最大投与量である40mg/ 日まで増量し,その降圧効果と脂質代謝・腎機能への影響を検討した。
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