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発作性心房細動(AF)に対する アプリンジンの長期予防効果 - 多変量解析による検討-
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JPY
Abstract
背景:2008 年日本循環器学会ガイドラインによれば,アプリンジン塩酸塩(Apr)は基礎心疾患を合併した発作性心房細動(AF)に対する再発予防を目的とした第一選択薬として,またアップストリーム療法の併用も同時に推奨されている。目的および方法:対象は発作性AF の第一選択薬としてApr(40 ~ 60mg/ 日)が選択された発作性心房細動112 例(男性81 例,女性31例,年齢68 ± 11 歳)であり,平均観察期間63 ±36 ヵ月における再発予防効果,ならびにロジスティック回帰分析法による多変量解析により再発ならびに慢性化規定因子を検討した。再発の定義は心電図上でApr 内服後にAFを認めた場合,慢性化の定義はApr 内服後にも6 ヵ月以上洞調律維持を認めなかった場合とした。結果:(1) 観察期間1 ヵ月,3 ヵ月,6 ヵ月,12 ヵ月目の非再発率は,基礎心疾患(+)群が81%,67%,63%,56%, 基礎心疾患(-)群が76%,60%,52%,34%であり,基礎心疾患(+)群が有意に高率であった(p = 0.0361)。 (2)観察期間1 ヵ月,3 ヵ月,6 ヵ月,12 ヵ月目の非再発率は,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬(RAASI)(+)群が86%,74%,66%,63%,RAAS 阻害薬(-)群が75%,58%,53%,36%であり,RAAS 阻害薬(+)群が有意に高率であった(p = 0.0134)。(3)Apr の独立した再発の予測因子(オッズ比;95%信頼区間,p 値)は, 混合型の発症(8.16; 2.71 –24.5, p =0.001),RAASI投与(0.23; 0.07–0.74, p = 0.014)ならびに基礎心疾患(0.28; 0.09–0.85, p =0.025)であった。一方,Apr の独立した慢性化予測因子は,混合型の発症(15.2; 2.25 –102.2,p = 0.005),基礎心疾患(0.12; 0.02–0.58, p =0.009)ならびに病歴期間(1.04; 1.01 –1.07, p =0.010)であった。結語:基礎心疾患を合併した発作性AFに対するApr の薬剤選択ならびにRAASI併用療法は妥当な治療戦略であることが示された。
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