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経皮的冠動脈インターベンション症例における平均赤血球容積と予後の関連―スタチンとの関連を含めて―
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JPY
Abstract
目的:ヘモグロビン(Hb)濃度や赤血球容積粒度分布幅(red cell distribution width;RDW)といった赤血球関連検査値と経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)後の予後との関連が多く報告されており,Hb 低値,RDW 高値が予後不良因子であるとされている。われわれは,赤血球関連検査値として平均赤血球容積(mean corpuscularvolume;MCV)に着目し,MCV 値と PCI 後の予後の関連について検討を行った。また,安定型冠動脈硬化症,急性冠症候群において冠動脈内プラーク進展を阻止し,長期の予後も改善させることが報告されているスタチンの投与とMCV 値の関係についても検討を行った。方法:当院で 2005~2007 年の 3 年間に PCIを施行した冠動脈疾患患者連続 941 名を対象に,PCI 施行時点での MCV 値で大赤血球症(macrocytosis)群(MCV>100 fL)と非 macrocytosis群(MCV≦100 fL)の 2 群に分け,PCI 後の心血管イベントの発生を観察した。また,2006~2010 年に PCI を施行した 1489 名について,スタチン内服の有無により 2 群に分け,MCV 値を比較した。検査値は PCI 前直近のものを採用し,該当期間に複数回の PCI を施行されている症例については,期間内の初回の PCI 時のデータを採用した。結果:Kaplan-Meier 生存曲線による無イベント生存率の比較では,macrocytosis 群で有意にイベント発生率が高く(p=0.015),Cox 比例ハザードモデルによる解析でも macrocytosis がイベント発生の独立した危険因子であるという結果が得られた(調整ハザード比:3.21,95%信頼区間 1.54~6.70,p=0.002)。macrocytosis 群では非 macrocytosis 群と比較してスタチン内服率が有意に低率(33.8% v. s. 47.1%,p=0.005)であった。スタチン内服群と非内服群の比較では,スタチン内服群で有意に MCV 値が低値であった(93.2±5.1 fL v. s. 95.0±5.6 fL,p<0.001)。スタチンの種類による MCV 値の比較では,ロスバスタチン,ピタバスタチン群で低値の傾向がみられた。結論:PCI 施行患者において,MCV 高値すなわち macrocytosis は予後不良因子の一つである。また,スタチン非内服群に比して,スタチン内服群で MCV 値が有意に低値であり,スタチン間でも MCV 値に差が出る傾向があることが示唆された。は
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