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胃食道逆流症(GERD)患者に対するエソメプラゾールとボノプラザンの症状改善効果の検討
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JPY
Abstract
背景:胃食道逆流症(GERD)は,胃酸を主とした胃内容物が食道に逆流することにより発症する酸関連疾患であり,GERD 症状の発現は患者のQOL を低下させることが報告されている。目的:実地臨床において,プロトンポンプ阻害薬(PPI)であるエソメプラゾールとカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P‒CAB)であるボノプラザンのGERD 症状改善効果を検討する。方法:当院を受診した逆流性食道炎患者を対象とし,エソメプラゾールまたはボノプラザンを4 週間投与したときの臨床効果を前向きに評価する2 試験を独立して実施した(それぞれUMIN000018456 またはUMIN000018455)。両試験とも,GERD に特異的な質問票であるGerdQ およびGERD 患者での薬物療法による治療効果を定量的かつ簡便に評価できるF スケール問診票(FSSG)を用い,エソメプラゾールまたはボノプラザンの症状改善効果を検討した。安全性については,投与後の副作用発現を評価した。結果:エソメプラゾールおよびボノプラザンの検討での対象患者数は,それぞれ73例および42 例であった。平均年齢は56.0~65.4 歳であり,女性患者の割合が若干多かった(それぞれ42 例および28 例)。GerdQ 調査票を用いて評価したエソメプラゾールおよびボノプラザンの治療有効率ならびに逆流症状消失率は高く,またFSSG 総合スコアおよび酸逆流症関連症状スコアともに,両薬剤投与2 週後から有意な改善が認められ(p<0.0001),4 週後においても有意に改善していた(p<0.0001)。試験期間中にエソメプラゾールまたはボノプラザン投与による副作用発現を認めず,両薬剤ともに4 週間投与時の忍容性が示された。結論:実地臨床での検討においてエソメプラゾールおよびボノプラザンはGERD 患者の症状を有意に改善するとともに,忍容性も良好であったことから,GERD 患者のQOL 向上に貢献できる薬剤であると考えられた。一方で,これらPPI またはP‒CAB を選択する際には有効性だけでなく安全性のエビデンスも考慮する必要があると考えている。
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