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自動認知機能評価システムの開発-認知症スクリーニング,認知機能評価,脳のトレーニングへの活用に向けた工夫と問題点-
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JPY
Abstract
目的:認知症診断のスクリーニング検査には長谷川式認知機能評価尺度,MMSE(mini –mental state examination)など優れたスケールが開発されている。これらの検査は短時間で行うことができ信頼性も高いが,検査者を要すること,設問が同じであるため直後の再検査には向かないこと,脳のトレーニング(脳トレ)としては使いづらいことなどがある。スクリーンニングと評価,脳トレが一体化している自動システムであれば,個人での使用も可能になり,継時的変化を把握することもできる。そこで,自動認知機能評価システムを開発し,CognitiveAssessment Tablet (CAT)と名づけた。方法:〔設問の設定〕(1)物品呼称,(2)即時想起,(3)線分の中央判定,(4)物品識別,(5)日時,(6)場所,(7)表情と名前,(8)計算,(9)逆唱,(10)文章組立,(11)文章記憶,(12)時計,(13)図形識別,(14)地図,(15)指示で左右タップ,(16)手指左右識別,(17)錯綜図,(18)幻視,(19)かなひろい,(20)遅延再生の20 群に分けた。問題はランダム化と固定の選択式とした。〔回答方式〕すべて選択式とした。タップのみで回答できること,採点に客観性をもたせるためである。また,「分からない」の選択肢を回答に加えた。〔制限時間〕すべての問題に回答制限時間を設定した。ただし,時間については通常,通常の倍の時間,制限時間なしの3段階設定とした。結果:正解率は30 ~ 80%が大半を占め,認知症の早期発見,認知機能評価には適切な設問と回答方式であることが確認できた。多様なイラストを用い,回答が選択方式であることから,比較的容易に繰り返し検査が可能になり,被検者,その家族,検査者のいずれからも好評であった。制限時間の設定によって,無制限に検査時間が延長されることはなかった。考察:CATは自動評価可能な認知機能評価ツールである。短時間で実施可能で比較的多様な認知機能について評価できるうえに,継時的変化を追うことができる。被験者のみで実施可能であり,経過観察にも適する。医院や薬局での待ち時間を活用した検査や,家庭でのスクリーニング,いわゆる脳トレにも活用されることが期待される。
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