Therapeutic Research

Abstract

His束近傍の副伝導路（para His）に対するアブレーションは，房室ブロック（AVB）のリスクが高いが，クライオアブレーション（CA）ではAVBを回避できると言われている。3 例のparaHis症例に対してCAを行ったので報告する。1例目は潜在性WPW症候群で，mappingでは最早期心房興奮部位はHis束記録部位の8 mm後上方でCAを行い再発，合併症なく成功した。2例目は潜在性WPW症候群で，mappingでは最早期心房興奮部位はHis束記録部位の2 mm上方でCAを行い再発，合併症なく成功した。3 例目は，顕在性WPW症候群で左側もmappingを行い，右側の最早期心房興奮部位からHis束波の出現する部位までCAを行ったが，不成功であった。