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胃食道逆流症(GERD)患者に対するボノプラザンの内視鏡的治癒率および症状改善効果の検討―初期治療20 mg と10 mg での無作為割り付け比較試験―
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JPY
Abstract
背景:カリウムイオン競合型アシッドブロッカーであるボノプラザンは,従来のプロトンポンプ阻害薬より強力に胃酸分泌を抑制することが知られ,胃食道逆流症(GERD)の新しい治療薬として広く認知されてきている。 目的:GERD 症状を有する患者を対象に,ボノプラザン20 mg と10 mg の治療効果について比較検討する。 方法:当院を受診したGERD 症状のある患者51 例を対象に,前向きにボノプラザン20 mg と10 mg を投与する2 群に無作為に振り分け4 週間継続投与した。その後10 mg で8 週間維持療法を継続し,両群における初期治療4 週間後と維持療法8週間後の治療効果を検討した。【検討1】初期治療4 週間後の内視鏡的治癒率と症状改善効果の評価を行った。【検討2】維持療法8 週間後の症状改善効果を評価し,その後のボノプラザン服薬状況についても追跡調査した。内視鏡的治癒率は,ロサンゼルス分類のGrade 所見にてボノプラザン投与前と4 週間後に評価した。症状改善効果は,ボノプラザン投与前,2週間後,4 週間後,維持療法8 週間後に施行したFSSG 問診票スコアにて評価した。 結果:【検討1】初期治療4 週間後の内視鏡的治癒率は20 mg群92.3%,10 mg群96.0%であり,両群とも同等の内視鏡的治療効果が示された。FSSG 総合スコアの推移は20 mg 群と10 mg 群において,それぞれ投与前18.68±10.46,16.25±8.92,2 週間後7.92±8.13,7.96±7.49,4 週間後5.08±5.20,6.33±7.11 で,両群とも2 週間後,4 週間後で有意に低下していた(p<0.01)。 【検討2】維持療法8 週間後のFSSG 総合スコアは,20 mg 群と10 mg 群で3.41±3.94,4.19±6.61 であり,4 週間後のスコアより両群とも低下していた。本研究12 週間の治療期間において,20 mg 群と10 mg 群の各ポイントにおけるFSSG スコアは,いずれも両群間で有意差を認めず同等の症状改善効果が示された。12 週以降も追跡調査できた47 例のボノプラザン服薬状況は,治療終了が18 例,オンデマンド療法が13 例,維持療法継続が16 例であった。 結論:ボノプラザン10 mg 群は,内視鏡的治癒率および症状改善効果のいずれにおいても20 mg 群と同等の治療効果を示し,10 mg でも有効な初期治療法となり得ることが示唆された。
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