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人生100年時代におけるCOPD 受診・診断・治療介入の重要性-健康寿命の延伸に向けて-
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JPY
Abstract
社会の高齢化が加速し,生物学的な寿命と健康寿命の乖離がみられる現状において,健康寿命の延伸を実現するためには,要介護の前段階であるフレイルを予防することが重要である。加齢に基礎疾患が加わることによってフレイルへ移行しやすくなることが知られているが,なかでもCOPD(慢性閉塞性肺疾患)はフレイルの合併リスクが高い疾患の一つである。COPDは,中・高年者に多く,主に長年の喫煙習慣により発症する生活習慣病である。COPD 患者においてはその主症状である労作時の息切れにより身体活動性が低下することから,フレイルへと移行しやすく,最終的には要介護や死亡のリスクが増大する。そのため,健康寿命の延伸に向けたフレイル予防の一環としてCOPD の適切な診断・管理が求められている。しかしながら,COPD の有病推定患者数と報告されている総患者数には大きな乖離があり,未受診または未診断で治療を受けていない患者が非常に多く潜んでいると推測されている。この一因として,一般市民によるCOPD の認知度が低いため多くの潜在患者が医療機関に未受診のままであり,さらに受診した場合においても診断されず適切な治療を受けていない例が多いことが考えられる。今後は自治体を中心とした社会全体の取組みとして,COPD の認知度向上を浸透させることはもとより,COPD 発症リスクが高い一般市民の行動変容を促す積極的な受診勧奨が継続的に実施されることやプライマリケア医による積極的な診断と適切な介入が実施されるよう,自治体と医療機関がこれまで以上に連携を強化することを期待したい。
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