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(1–3)コントロール困難な心房頻拍に対し,房室結節への逆行性concealment を利用して2:1房室伝導へ低下させ,両心室ペーシングを維持できた1例
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JPY
Abstract
症例:73 歳,女性。主訴:動悸・息切れ。現病歴:洞不全症候群に対しX–13年にDDDペースメーカー植込み術施行。X –7 年頃より,発作性心房細動(Paf)が出現。もともと完全左脚ブロック(CLBBB)があり,発作時に心不全を繰り返したため,X –7 年にPaf に対しカテーテルアブレーション(CA)施行。以後,状態は安定していたが,CLBBBによる心機能低下を認め,X –2年 CRT –Pにupgrade施行。CRTのresponder であり,BNPや心機能は改善。X 年より,HR100 ~ 160/ 分の心房頻拍(AT)が出現。AT時に両心室ペーシング(BiVp)率が低下し,心不全となるため,適宜電気ショック(DC)を施行。今回,外来受診前日よりATが出現。来院時もAT持続。BiVp率75%程度に低下し,心不全を認めた。入院のうえDC施行も,数秒後にはAT再発。その後,上室性期外収縮(PAC)予防で基本レートを80 ~ 90/ 分に変更したり,PAC予防や房室伝導抑制目的でシベンゾリン・ピルシカイニド・ベラパミルを追加し,2日間でさらにDCを3回施行するも,数分後にはAT再発。その後,HR 144/ 分程度の1:1 房室伝導のATとなり,BiVp 0%となった。そこで,①PVARP延長し,心房波を2:1でセンシングするようにする,②BiVpを確実に行うためにAV delay を短縮,③60/ 分の遅い心室ペーシングで逆行性に房室結節の不応期を延長させ,逆行性のconcealment により,順行性に2:1 ブロックを生じさせることを目的に設定変更を行ったうえで,再度DC施行し,ATを停止。その後,やはりATが再発したが,心室レートは72/分程度のBiVpで維持することに成功。自覚症状や心不全は改善。翌日,準緊急でATに対するCAを施行し,以後はATの再発なし。ペースメーカーの設定変更により,ATの房室伝導を1:1 から2:1 に低下させBiVp維持が可能となった症例を経験したので報告する。
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/content/article/0289-8020/44010/31