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慢性腎臓病合併高齢急性心筋梗塞患者における腎機能に対する心臓リハビリテーションの効果
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JPY
Abstract
わが国の高齢化は急加速し,疾病による死亡数および死亡率についても,今もなお上昇し続けている1)。また,心疾患による死亡数は全死因の第2 位であり,虚血性心疾患は心疾患の中でも高い割合を占める。虚血性心疾患のうち,急性心筋梗塞(AMI)は心疾患全体の約19.0%,その他の虚血性心疾患は17.5%を占める1)。 AMI 患者に対する心臓リハビリテーション(心リハ)の有効性については,これまで多数の報告がある2)。AMI 患者を対象としたメタ解析によると,心リハ施行により総死亡は26%,心死亡率は36%減少することが示されている3)。 一方,腎血流は,激しい運動時には安静時の50~75%に低下する。短期的に高強度の運動を行うと尿蛋白排泄量が増加し,腎血流量や糸球体濾過量(GFR)が減少する。したがって,慢性腎臓病(CKD)患者では,過度な運動によって腎機能が悪化するという懸念から,運動が制限されることが少なくない4)。 近年,CKD 患者に対する有酸素運動やレジスタンストレーニングが運動耐容能,骨格筋量,血圧,安静時心拍数,そして歩行距離などを改善させることが示されている4)。しかし,CKD 患者における運動の効果や腎機能への影響についての報告はいまだ少ない。CKD 患者に対する運動トレーニングに関する32 編のメタアナリシスによると,それに対する有酸素運動やレジスタンストレーニングは,運動耐容能,骨格筋力,歩行機能,そして血圧などを改善することが示されている5)。 一方,AMI では腎機能が低下しやすく6),AMI 患者にCKDを合併した際には,総死亡率,心血管関連死が増加する7)。したがって,予後改善には,AMI 患者の腎機能を維持・改善することが重要となる。近年の報告では,CKD 合併AMI 患者への積極的な心リハは,腎機能を改善することが報告されている8)。しかし,腎機能が低下する傾向にある高齢者において,先行研究と同様の効果があるのか否かについては明らかではない。 われわれは,“CKD 合併AMI 患者に対する心臓リハは,年齢にかかわらず腎機能を改善する”という仮説を立て,それを検証すべく以下の検討を試みた。
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