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JPY
Abstract
若年悪性腫瘍患者(40歳未満)は社会活動,生産活動において活発な年代である。多様な活動性は,その喪失時,家族,周囲に与える負の影響が大きい。今回,長い闘病生活の後に在宅医療を希望され,在宅看取りを行った31 歳の悪性黒色腫の症例を経験したので報告する。患者は31 歳,男性。約5 年前右下腿悪性黒色腫と診断された。手術をはじめ約5 年にわたる積極的治療の末,緩和医療を望まれ近医紹介となり,さらに在宅医療を希望され当科紹介となった。入院後約1 週間で疼痛コントロールを行い在宅医療に移行した。状態としては終日ベッド上臥床,経口摂取は水分のみ摂取可能で経口薬は望まなかった。主介護者である母親は仕事を辞め介護に専念された。オキシコドンを中心に疼痛コントロールを行い,ステロイド,抗炎症剤,抗不安薬の点滴内投与を行った。在宅医療経過中,疼痛コントロールに苦慮したが,主介護者である母親に感謝の気持ちを表し,在宅開始26 日目に家族に見守られ死亡した。若年者は介護保険が利用できず,在宅サービスにも自ずと限界,制限がある。介護者にとっても仕事を辞めるなど,今後の生活の工面を含め収入の面でも制約が多い。若年患者は多様な社会的不安を抱えており身体的苦痛のみならず,精神・社会的苦痛にも十分配慮が必要である。
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