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JPY
Abstract
症例: 症例は76 歳,男性。検診で異常を指摘され,精査目的に当院紹介受診となった。上部消化管内視鏡検査で,十二指腸下行脚~水平脚に凹凸不整を伴う全周性の平坦な病変を認めた。生検で乳頭腺癌と診断された。腹部造影CT ではリンパ節腫大や遠隔転移を認めなかった。内視鏡的深達度はM 癌と推定されたが,大きさは約60 mm で全周性,Vater 乳頭近傍に位置していた。そのため,内視鏡的切除は困難と判断した。亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した。術後病理診断で0Ⅱ a 型,tub1>pap,pTis,Ly0,V0,80×50 mm,BD1,Ex0,Pn0,pPM0,pDM0,pN0,pStage 0 であった。その後,再発なく経過している。側方発育型の十二指腸癌はまれな疾患であり,内視鏡的切除や縮小手術,膵頭十二指腸切除などが報告されている。広範な側方発育型十二指腸癌の1 切除例を経験したため,文献的考察を加えて報告する。
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/content/article/0385-0684/50030/378