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アブスコパル効果を示唆する腫瘍縮小を示した再発胃癌症例の検討
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JPY
Abstract
癌治療において放射線治療は,局所での高い治療効果を示す治療法の一つとして知られている。さらに放射線照射はサイトカイン放出,樹状細胞での抗原提示,腫瘍特異的細胞傷害性T 細胞の増殖を促進するという報告がある。また,放射線の照射野のみならず非照射野でも腫瘍縮小が認められたという報告も散見され,アブスコパル効果として知られている。今回われわれは,再発胃癌症例において放射線照射によりアブスコパル効果と思われる腫瘍縮小を認めた1 例を経験した。症例は59 歳,男性。残胃癌に対し残胃全摘,膵体尾部切除術を施行された。術後3 か月目に局所再発と大動脈周囲リンパ節再発を認めた。化学療法が導入され,S1+シスプラチン+トラスツズマブ療法を開始した。腫瘍の増大を認めたため,二次治療としてパクリタキセル+ラムシルマブ,三次治療にニボルマブ,四次治療としてイリノテカンを使用したが,腫瘍は増大し門脈浸潤を併発した。そこで,局所へ50 Gy の放射線照射を併用したところ,局所の腫瘍縮小を認めた。さらに非照射野である大動脈周囲リンパ節も縮小を認めた。放射線治療と化学療法の併用により,アブスコパル効果と思われる抗腫瘍効果を認めた。癌治療において,アブスコパル効果の治療効果が示唆された。
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