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在宅要介護高齢者におけるビソプロロールテープ剤貼付時の保湿ケアが有効であった1 例
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JPY
Abstract
80 歳代女性,2014 年1 月に左右小脳梗塞を発症した。その後,徐々に経口摂取不可となり,同年6月に中心静脈栄養法が開始された。同年9 月より血圧上昇が認められ,ビソプロロールテープ剤(ビソノ(R) テープ4 mg)が開始されたが,貼付後より経表皮水分喪失量(transepidermal water- loss: TEWL)の上昇がみられ,皮膚バリア機能の低下が考えられた。また,大腿前外側部の角層水分量も低下し,乾燥皮膚が原因と考えられる瘙爬行動が日々顕著になった。医師と協働しヘパリン類似物質製剤(ヒルドイド(R) ソフト軟膏)を使用したところ,皮膚のツヤが肉眼的に観察され,瘙爬行動もなくなり,乾燥皮膚はもとより角層の剝離もほぼ消失した。高齢者は,皮膚が乾燥しやすく,貼付剤使用時には皮膚障害が起こりやすいと考えられる。しかし,貼付剤は,嚥下困難や要介護にある高齢者への使用が期待されることから,皮膚障害に対する積極的な対処法が求められる。本症例では,皮膚測定器によって薬剤師が皮膚の状態を客観的指標により評価し,適正な保湿剤の処方提案を行ったことで,ビソノ(R) テープによる皮膚障害の発現を防止した。本症例は在宅要介護高齢者における貼付剤の適正使用において,保湿ケアは示唆に富む有益な方法であると考えられる。【利益相反】本論文に関して,開示すべき利益相反状態は存在しない。
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/content/article/0386-3603/45010/123