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希少疾患領域の治験におけるベイズ流アプローチの利用可能性と留意事項
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JPY
Abstract
臨床試験の主要な有効性解析において仮説検定を行い,統計学的に有意な結果が得られると,その試験は被験薬の効能・効果の検証について成功したと見なされる。この考え方は,医薬品等の規制科学の領域において広く受け入れられている。他方で,ベイズ流アプローチは,その考え方や結果解釈の仕方について広く認知されているとはいえず,わが国においては規制上の指針もないことから,これまで積極的に利用されてこなかった。 筆者らは,主要な有効性解析にベイズ流アプローチを用いることについて,新たな局面を迎えつつあると考える。米国では,アダプティブデザインやベイズ流デザインに係るガイダンスが発出され,医薬品規制調和国際会議(International Council for Harmonisation of TechnicalRequirements for Pharmaceuticals for Human Use: ICH)ではアダプティブ臨床試験のガイドラインの策定が開始されている。また,近年の疾患レジストリデータやリアルワールドデータの利活用の議論においても,ベイズ流アプローチが方法論上重要であるとの認識が深まっている。 わが国においても,ベイズ流アプローチの利用について積極的に議論し,その利用に関する考え方を適切に周知していく必要がある。ただし,すべての領域にわたる臨床試験でのベイズ流アプローチの普遍的な利用について議論することは困難であることから,まずは希少疾患領域の臨床試験に限定して議論したほうがより実効性があると判断した。本稿では,希少疾患領域の治験におけるベイズ流アプローチの利用可能性とその留意事項について解説する。
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