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JPY
Abstract
レセプトデータや診断群分類別包括評価方式(通称DPC)データに代表される「医療ビッグデータ」の研究応用が進みつつあり,漢方研究においても例外ではない1)。医療ビッグデータには明確な定義づけが存在しないが,①日常診療から網羅的に記録された情報群であること,②特定集団(がん患者登録等)から悉皆的または標本抽出によって得られた大規模調査データであること,といった特徴づけができる。①の「日常診療を反映している」という観点では,厳しい適格基準が設けられたランダム化臨床試験(RCT)とは比較にならないほど多様な患者データが含まれ,かつ実臨床で実際に行われている治療方針の下でデータが得られていることから,リアルワールド・データ(RWD)の名の下に大きな期待が寄せられている。一方,①と②の「網羅性」「悉皆性」に着目すると,集団代表性を持つ大量データという強みがある。特に,希少疾患や,一般的ではない処方パターンでもデータをある程度集めることができることは,医療ビッグデータならではの特長だと言える。研究応用の観点からは,データの種類(変数・測定項目)と患者数が多いことに加え,半自動的にデータが記録されることでデータ数あたりの測定コストが安価であることも大きな魅力である。一方で,医療ビッグデータは研究目的に収集されたものではないため,研究仮説(リサーチクエスチョン)を検討するのに必要なデータが都合よく含まれているとは限らない。さらに,上記の「日常診療」や「大規模調査」から直接得られる医療ビッグデータは,原理的に実験的な介入を含まない。これは「実臨床に直結するリアルワールド・エビデンス(RWE)」の提供源として前向きに捉えられることもある。しかし後述するように,RWE とは,扱うデータがRWDかどうかとは別次元で設定されるべき研究目的である。本稿では,このような医療ビッグデータの「陽」の面(大量・安価・「リアルワールド」のデータ)と「陰」の面(非研究用途・「リアルワールド」ゆえの非実験性)を前提として,医療ビッグデータを用いた研究を読み解く上での論点を「10 か条」として説明していく(なお,ここでの「陰陽」は東洋医学会を意識して洒落こもうとした表現である)。
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/content/article/0386-3603/50020/187