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JPY
Abstract
新型コロナウイルスはCOVID-19で知られるように,2019 年の最後のほうに登場しました。国内では2020 年2 月頃からでした。すでに2 年以上となりますが,いまだ亜種が出続けて収束を見ておりません。国内の感染者数のグラフをみると,これまで6 つの波が観測されています(Box 1)。ちなみに,波で表現するのは日本独特のようです。ウイルスが変異するにつれて,波は大きくなっていく傾向が見て取れます。細かく見ると,第1・2 波は非常に小さく,第3・4・5 波はやや大きく,第6 波は非常に大きな波になっています。感染力は変異するごとに増していますが,重症化は低くなっていることはご承知のとおりです。死者数のグラフを見ると,こちらも明らかに6 つの波が見て取れます(Box 2)。こちらも感染者数推移と同様に,第1・2 波は小さく,第3・4・5 波はやや大きく,第6 波は非常に大きくなっています。波とともに軽症化傾向となっているのに,死者数が増えているのはなぜでしょうか。感染者数(分母)が増えると,致死率は下がっても,分子の死者数は増えます。感染者数が増えると,その中に高齢者や持病のある方も一定数含まれます。そうした人たちの持病が悪化し,死亡したためと思われます。ワクチンが浸透してきているものの,ワクチン未接種の高齢者などが致命的になったようです。コロナウイルス感染症ですが,ワクチンを打つことで軽症化し,ほぼ風邪と同じくらいとも思えます。治療薬も出てきつつあります。そうなると,これはそれほど恐れるものではないという話も出て当然でしょう。今の2 類ではなく,インフルエンザと同じように5 類でよいという人も出てきています。私もそう思います。保健所を通さなくてもよいので,クリニックの先生方も助かるはずです。その一方で,高齢者や持病のある方は感染に伴い重症化し,それが原因で死亡すると心配する声もあります。逆に,それは自身の持病の自然経過と見ることもできます。はたして,コロナウイルス感染が持病の悪化を助長しているのでしょうか。それを確かめるには超過死亡(Excess deaths),つまり死者数が自然増よりも増えたかどうかを見る必要があります。そこで,2020 年と2021 年の超過死亡について分析してみたいと思います。
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