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肝局在免疫担当細胞の特殊性に基づいた免疫学的治療戦略
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JPY
Abstract
肝臓は免疫機能制御器官であり、腸管由来の微生物やトキシンなどに対する自然免疫機構をつかさどり、また過剰な免疫機構を制御する寛容機構も有する。肝臓に内在する免疫担当細胞の機能を掌握することは、肝胆外科領域の周術管理において、肝障害を予防、軽減する戦略を確立する上で非常に有益な情報となる。本稿では、肝局在免疫担当細胞のうち、類洞内皮細胞とnatural killer(NK)細胞のわれわれの研究成果を紹介し、肝臓外科における臨床治療戦略の可能性について考察する。最近われわれは、肝類洞内皮細胞は直接あるいは間接経路でアロ抗原を認識するT細胞を制御することを報告した。肝類洞内皮細胞の寛容性を促進することが、肝移植の生着改善の戦略となり得る。自然免疫応答をつかさどるNK細胞の活性化あるいは移入は、癌免疫療法として期待がかかる。肝移植時にドナー肝灌流排液からリンパ球分画を分離し、肝臓由来のNK細胞と末梢血由来のNK細胞の機能解析を行った。その結果に基づき、IL-2で刺激して強い抗腫瘍効果を誘導した肝NK細胞を、肝細胞癌に対する肝移植レシピエントに移入する制癌療法を考案した。
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/content/article/0914-2223/22010/21