No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
うつ病における仮説は,抗うつ薬の作用機序に基づくモノアミン仮説から,脳由来神経栄養因子(brain―derived neurotrophic factor:BDNF)を介した神経可塑性仮説が主流となってきている。現在臨床で用いられている抗うつ薬は全てモノアミン仮説に基づき,シナプス間隙のモノアミンレベルを上昇させることで効果を発揮していると考えられているが,効果発現までに数週間を有することが臨床上の大きな課題である。新たな作用機序を有し,即効性のある抗うつ薬の開発が期待されている中,即効性の抗うつ効果を有するketamineが注目を集めている。幻覚などの副作用の問題からは臨床応用が困難であるが,既存の抗うつ薬とは全く異なる作用機序の抗うつ薬の開発につながる可能性が示唆されている。エピジェネティクス研究においては,神経可塑性仮説のメカニズムにおける神経新生とBDNFの脱メチル化との関連に加え,BDNFのメチル化がうつ病診断におけるbiomarkerとして有用である可能性が示唆されている。今後のさらなる研究により,うつ病の成因が明らかになることで,うつ病診断・治療の発展につながることを期待したい。 Key words :monoamine hypothesis, neuronal plasticity hypothesis, BDNF, ketamine, epigenetics
Full text loading...
/content/article/1343-3474/15080/1305