Abstract
社交不安症は,他人の注視を浴びるかもしれない状況に対して顕著で持続的な恐怖感を抱き,自分が恥をかいたり,恥ずかしい思いをしたり,拒絶されたり,他人に迷惑をかけたりして否定的に評価されることや不安症状を呈することを恐れる病態であるとされる。このため,恐怖している社会的状況を回避し,引きこもることもみられ,学業や職業上,日常生活に支障をきたす。薬物療法としては,多くのRCTおよびメタ解析の結果からSSRIsが第一選択薬と考えられ,1年程度の長期投与で60〜70%程度は治療反応性がみられる可能性がある。最初に投与したSSRIにより治療効果が不十分な時は,SSRI同士での変更や増強療法,他の有効性が報告されている薬物療法への変更などの工夫が必要と思われ,可能であれば認知行動療法の追加などが考慮される。また,他の精神疾患の併存にも十分配慮し,治療を行うことも重要である。 Key words : social anxiety disorder, pharmacotherapy, psychotherapy, selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), cognitive behavioral therapy