Abstract
琉球病院では 2010 年2月から 2017 年 12 月までに延べ 222 症 例の治療抵抗性統合失調 症患者に対してclozapine(CLZ)治療を行った。CLZの平均の維持用量は386mg⊘ 日で あった。CLZ 血中濃度の測定を行った検体のうち,CLZ 用量100 ~ 600mg における 100mgごとの平均の血中濃度(ng⊘ml)は順に266,278,499,589,732,737と高くなっ た。CLZ用量と血中濃度の関係は個体差があり,同じ用量における血中濃度の最高値 ⊘ 最 小値の比は1.8倍から4.4倍と大きかった。これには性差,年齢,喫煙の有無,内服時 間,併用薬などが関係していると考えられた。CLZ用量を最適化し,より安全に使用す るためにはCLZ血中濃度モニタリング体制の整備が必要である。CLZ治療においては薬 物治療をベースにして,患者・家族と多職種チームが退院後の社会復帰を目指して治療に 取り組んでいく必要がある。 臨床精神薬理 21:1037-1045, 2018 Key words :: clozapine, treatment-resistant schizophrenia, maintenance dose, clozapine serum concentration, clozapine-induced seizures