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高齢者におけるプラセボ効果――高齢者のうつ病を中心に
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JPY
Abstract
高齢者は一般成人よりもプラセボ効果が出やすいことが指摘されている。うつ病を対象とした抗うつ薬の臨床試験では,プラセボ効果が出やすいことが知られているが,高齢者のうつ病を対象とした臨床試験のメタ解析でも特に高齢者のうつ病ではプラセボ効果が出やすい可能性が示唆されている。抗うつ薬の症状改善効果においては,純粋な抗うつ作用による効果よりも,プラセボ効果の方が大きな割合を占める可能性があり,高齢者うつ病の実臨床においてはいかにプラセボ効果を引き出せるかが,治療の成功を左右する重要なポイントとなる。そしてプラセボ効果を高めるためには,いかに患者に治療への「期待」を持たせるかがカギとなり,そのための心理的アプローチが重要である。こうしたことから,“高齢者のうつ病に対する薬物治療の本質は,「くすり」という患者と医療者をつなぐツールを介した精神療法である”というくらいの認識を持つことを薦めたい。臨床精神薬理 26:883-887, 2023 Key words : placebo, elderly, depression, antidepressant, expectancy
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/content/article/1343-3474/26090/883