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JPY
Abstract
ルリッシュ(Leriche)症候群(血栓性大動脈分岐閉塞症)の概念について述べることにする.腎動脈分岐部以下の腹部大動脈から動脈閉塞が始まり,総腸骨動脈分岐部周辺までに限局した慢性の大動脈閉塞症であり,症例によっては外腸骨動脈ないし浅大腿動脈にまで閉塞は及ぶことがある.1814 年,英国のグラスゴーの医師RobertGraham が初めてその病状を報告したと言われるが,100 年以上経て1940 年にフランス人外科医Rene Leriche(図1)は三徴を含めた病態解剖生理を報告したため,その名前が付けられようになった.近年,その病態をより明確に表す大動脈閉塞症(aortoiliac occlusive disease)の名称で呼ばれることも多い.
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/content/article/1349-4023/6010/98