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JPY
Abstract
涙道は「眼表面から鼻腔に至る川」の流れに例えると理解しやすい(図1).涙道閉塞は川(図1A)に作られたダム(図1B)で,水が溜まるのは流涙の症状となる.流れが悪いので淀みやすく,細菌などの生物が発生している状態(図1C)が涙囊炎などの感染症である.感染は周囲に広まり(図1D),細菌性,アレルギー反応による角膜炎や結膜炎をひき起こす.点眼薬を処方されても治らないと訴える症例の状態である.治療の選択肢である内服や点眼による抗菌薬投与は細菌感染に対する治療であり,原因である閉塞に対する治療ではない.症状が一時的に改善しても再発を繰り返すため,抗菌薬の内服や点眼などで消炎させつつ涙管チューブ挿入や涙囊鼻腔吻合術(dacryocystorhinostomy;DCR)を計画する.年々進歩する涙道治療ではあるが,「流涙は年のせいなので仕方がない病気です」と誤った説明を受け,放置されている症例も未だに散見する.医療法1)に明記されているとおり,医師には自施設で対応できないのであればほかの施設と連携を図り紹介する義務があるため,誤った対応により無用な責任を負わないよう他院を紹介しリスク回避を行う方が安全である.
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/content/article/2187-2422/12040/436