Volume 63,
Issue 11,
2001
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特集 肝移植手術のコツと術後管理 2. 血行再建
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外科 63巻11号, 1296-1299 (2001);
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脳死肝移植における肝静脈の再建には,レシピエントの肝摘出の際に短肝静脈の処理を行って肝部下大静脈を温存するpiggyback methodと,レシピエントの肝上部および肝下部下大静脈でグラフトの下大静脈をそれぞれ端々吻合するconventional methodがある.Conventional methodでは肝摘出の際にpumpdrivenvenovenous bypassが通常必要となる.Piggyback methodでは,同バイパスを用いずに移植手術を行いうるが,門脈圧亢進症に伴う副側血行路が発達していない症例では,venovenous bypassや一時的なportocaval shunt の形成が望ましい.
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外科 63巻11号, 1300-1305 (2001);
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生体肝移植における肝静脈再建は,脳死肝移植と異なりグラフトの肝静脈を吻合しなければならないため十分な長さが確保しにくく,吻合部狭窄を来たしやすい.各グラフトでの静脈再建において静脈吻合部を可及的に広く保つために肝静脈吻合口の形成,パッチ形成など様々な工夫を凝らしている.また右肝グラフトにおける中肝静脈(枝)の再建も適応基準にのっとって再建を行っている.
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外科 63巻11号, 1306-1311 (2001);
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脳死肝移植において最も問題となるのは,門脈血栓症や外科的シャント後の門脈吻合である.特に門脈血栓症は,術後合併症や致死率ともに高い傾向にあり,1980年代後半まで多くの施設において肝移植の禁忌とされていた.その後,手術手技の発達とともに門脈血栓症に対する術式にも改良が重ねられ,現在は確立された術式となっている.いずれにしても,安全な手術のためには,門脈に対する術前の十分な評価と手術計画が肝要である.
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外科 63巻11号, 1312-1316 (2001);
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生体肝移植での門脈吻合は,部分肝移植のためグラフト側門脈が短く,また時に解剖学的破格もみられて工夫を要することがあるが,基本的には,高流量で大きな吻合をねじれなく作ることを目標に,十分なレシピエント側門脈の準備の上で吻合を開始することが重要である.小児での左葉移植では,門脈の形成が,右葉移植では破格への対応がポイントとなる.
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書評
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外科 63巻11号, 1317-1317 (2001);
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特集 肝移植手術のコツと術後管理 2. 血行再建
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外科 63巻11号, 1318-1323 (2001);
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脳死肝移植における肝動脈再建は,ドナー・レシピエント双方の肝動脈の解剖学的な様々なバリエーションのため,種々の方法がある.解剖に習熟すると共に,適切な方法で再建することが肝動脈に由来する合併症の低下につながる.本稿ではドナー手術について簡単に触れ,さらに,バックテーブル手術,レシピエント手術について主な方法について述べ,さらに,著者らが実際に経験した2例の脳死肝移植例について述べた.
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外科 63巻11号, 1324-1328 (2001);
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生体肝移植においては,肝動脈再建に手術用顕微鏡下の血管吻合術を導入することにより良好な成績が収められている.しかし,本治療では,腹腔内の限られた狭いスペースでの吻合となる,吻合血管(特にグラフト肝動脈)が短い,呼吸や動脈の拍動による上下動や振動が加わる,などの手技的困難さをきたす問題点がある.本稿では,これらを克服するためにわれわれが行っている手技上の工夫,注意点などについて述べた.
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特集 肝移植手術のコツと術後管理 3. 胆道再建
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外科 63巻11号, 1329-1332 (2001);
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肝移植における胆管—空腸吻合は,胆管—胆管吻合と比べて不利な点もあるが,後者の困難な症例における標準術式である.胆汁漏および吻合部狭窄の予防には内外瘻ステント・チューブの留置が重要と考えているが,合併症発生には技術的な面以外に微小循環,免疫学的機序,保存傷害,ウイルス・細菌感染の関与も示唆されており,これらを鑑別することも必要である.慢性期の吻合部狭窄に対しては,治療の適応を見極め,インターベンションと外科的治療とを使い分ける必要がある.
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外科 63巻11号, 1333-1335 (2001);
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生体部分肝移植における胆管再建では,従来,胆管空腸吻合が選択されていた.一方,胆管胆管吻合は生理的な乳頭機能を温存できる点で有利である.生体肝移植の成人例で,胆管—胆管吻合を試み,良好な短期予後を得た.
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特集 肝移植手術のコツと術後管理 5. 術後感染
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外科 63巻11号, 1341-1344 (2001);
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肝移植後の感染症に対しては,患者の免疫抑制状態を保ったまま感染症を治療するという,二律背反のもとでの対策を講じなくてはならず,術後といえども術前からのケアと,感染症の早期診断,早期治療が重要である.ここでは肝移植後に比較的多くみられ,また重篤化すると致命的であるとされるものを中心に,細菌感染症,真菌感染症,ウイルス感染症,原虫感染症に分けて,その診断法と対策に関して当科での経験を交えて述べる.
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術者の心構え
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外科 63巻11号, 1354-1354 (2001);
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連載/基本手術手技Q&A(11)
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外科 63巻11号, 1362-1363 (2001);
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臨床と研究
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外科 63巻11号, 1364-1367 (2001);
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手術手技
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外科 63巻11号, 1368-1370 (2001);
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診断
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外科 63巻11号, 1371-1374 (2001);
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症例
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外科 63巻11号, 1375-1377 (2001);
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外科 63巻11号, 1378-1380 (2001);
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外科 63巻11号, 1381-1384 (2001);
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外科 63巻11号, 1385-1388 (2001);
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外科 63巻11号, 1389-1392 (2001);
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外科 63巻11号, 1393-1397 (2001);
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外科 63巻11号, 1398-1402 (2001);
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