Volume 67,
Issue 13,
2005
-
特集【食道疾患に対する鏡視下手術】
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1653-1657 (2005);
View Description
Hide Description
食道アカラシアに対する腹腔鏡下手術は1991 年にShimi らが筋層切開術をはじめて報告し,現在では腹腔鏡下Heller — Dor 法などが広く施行されている.当教室では1999 年以降,26 例のアカラシア患者に腹腔鏡下手術を施行した.全例で通過障害の改善を認め,内圧検査でも下部食道括約筋静止圧は術前平均48 mmHg から術後18 mmHg へと低下した.確実な治療効果と低侵襲という利点から,腹腔鏡下手術は今後アカラシア治療の第一選択になりうると思われる.
-
Source:
外科 67巻13号, 1658-1664 (2005);
View Description
Hide Description
食道粘膜下腫瘍の大は平滑筋腫であり,まれに食道GIST も経験される.これらの疾患に対する治療法はリンパ節郭清を伴わい腫瘍の完全な核出で十分であり,video-assisted thoracoscopic surgery(VATS)が第一選択である.食道平滑筋腫はらせん状に発育することが多く,取り残しのない手術操作が必要である.またstay suture をおいてこれを牽引することによって核出術が容易となる.
-
Source:
外科 67巻13号, 1665-1672 (2005);
View Description
Hide Description
食道癌に対する胸腔鏡手術は,低侵襲性・リンパ節郭清精度向上などの点で注目され,限られた施設では積極的に行われているところであるが,解剖上の制限からさまざまな工夫・習熟が必要とされる.われわれは通常開胸手術に胸腔鏡を併用し段階的に開胸創を縮小して現在の術式にいたった.長腕鉤による一括肺圧排,スコープ挿入ポートの工夫など,現在採用している術式のあらましを述べた.通常開胸との比較では,部分的侵襲軽減と同等以上の遠隔成績が得られたと思われる.
-
Source:
外科 67巻13号, 1673-1677 (2005);
View Description
Hide Description
われわれは2000 年3 月より胸部食道癌手術の腹部操作(胃管作製)に対しhand-assisted laparoscopic surgery(HALS)を導入し,2004 年末までに73 例施行した.その目的は創の長さを短くするためだけでなく,良好な視野で安全に胃を授動することである.われわれの方法は,正中の小開腹創と2 本のトロカールを用い,直視下に小網の切開と大網の切開を行い,反時計回りに胃を遊離し,最後に左胃動脈を切断している.通常開腹と比べ出血量が少なく,有用な方法である.
-
Source:
外科 67巻13号, 1678-1681 (2005);
View Description
Hide Description
鏡視下食道切除術は現在多施設で行われるようになってきている.食道手術は限られたスペースで深部の微細な操作を行う必要性があることから本術式は内視鏡による拡大,採光,良視野という大きな利点がある.一方,鏡視下手術は従来の手術と比較して,術者の触診が不十分,視野外で起っていることが認識できない,正確な出血量が把握しづらいことが欠点としてあげられる.鏡視下食道切除術の適応と手技,ポイントについて概説する.
-
Source:
外科 67巻13号, 1682-1687 (2005);
View Description
Hide Description
食道癌に対し胸腔鏡下リンパ節郭清を行うにあたっては根治性が低下してはならない.胸腔鏡下手術の適応はT1b 〜 T3,広範囲な胸膜癒着がない,右肺虚脱分離換気が可能な症例で,われわれは抗癌治療施行例は適応外としている.正確な郭清には縦隔の十分な展開と拡大視による微細解剖の確認が不可欠である.また,繊細な操作が可能な器具の工夫も重要である.胸腔鏡手術による胸壁損傷の軽減は呼吸機能温存,肺合併症軽減,QOL 向上に寄与した.
-
Source:
外科 67巻13号, 1688-1692 (2005);
View Description
Hide Description
1997 年より胸部食道癌の腹部操作すなわち胃管作製を用手補助による腹腔鏡下手術で221 例に行ってきた.これまでの成績をみると腹腔鏡下胃管作製術では術後の肺炎が減少する傾向が認められた.また,手術時間も平均45 分と短く手術手技が比較的容易で,鏡視下手術が広く行われるようになってきた現在では標準手技となっていくと考えられる.臍の右に設けた開腹創から左手を挿入して視野展開を図り通常の開腹術と同様の手順で行う.術式の詳細について述べた.
-
Source:
外科 67巻13号, 1693-1699 (2005);
View Description
Hide Description
胃食道逆流症に対する腹腔鏡下逆流防止手術にはNissen 手術のような全周性噴門形成術と,Toupet 手術などの非全周性噴門形成術がある.少なくとも食道体部運動機能の低下症例には,術後の嚥下障害などを軽減する観点から腹腔鏡下Toupet 手術を適応とすることが望ましい.さらに,長期成績でも優れていることから,すべての症例に本法を適応することも可能である.外科医は縫合結紮を含めた手技に十分習熟することが求められるが,今後ますますの普及が期待される.
-
Source:
外科 67巻13号, 1700-1705 (2005);
View Description
Hide Description
胃食道逆流症(GERD)に対して,酸分泌抑制薬を中心の薬物療法,腹腔鏡下の逆流防止手術以外の治療法として,なんらかの内視鏡的手技により逆流現象を緩和することを目的に,欧米を中心にすでに1 万例以上に実施,普及しつつある経口的内視鏡治療につき紹介した.下部食道括約帯(LES)近傍の縫合法はEndoCinch(Bard 社),full thicknessplication(Plicator,NDO Surgical 社),焼灼法はradiofrequency(Stretta, Curon Medical 社), 局注法としてEnteryx(BostonScientific 社),Gatekeeper(Medtronic 社)などがある.これらの実施状況については,現在までEndoCinch,Stretta,Enteryx の3 法が多数を占めていると思われる.問題点として,内服治療の離脱率は初期には良好であるが,術後2 年を経過した後はその率が低下することである.今後さらに手技の改善が得られ,臨床的に普及することに期待したい.
-
Source:
外科 67巻13号, 1706-1712 (2005);
View Description
Hide Description
横隔膜上食道憩室は比較的まれな疾患であるが,有症状の場合には手術適応がある.本疾患に対する術式は従来の開胸あるいは開腹手術から鏡視下手術へと変化してきている.われわれも本疾患に対し積極的に胸腔鏡下手術を行っており,食道の運動機能異常を伴う例では腹腔鏡下の筋層切開,噴門形成などの手術を付加するべきであると考えている.本稿では,胸腔鏡下憩室切開術についてその手術手技を中心に報告する.
-
連載/外科医のための輸血医学講座18
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1713-1719 (2005);
View Description
Hide Description
-
書評
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1720-1720 (2005);
View Description
Hide Description
-
臨床と研究
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1721-1725 (2005);
View Description
Hide Description
-
臨床経験
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1726-1728 (2005);
View Description
Hide Description
-
症例
-
-
Source:
外科 67巻13号, 1729-1732 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1733-1736 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1737-1739 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1740-1744 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1745-1751 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1752-1756 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1757-1760 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1761-1765 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1766-1769 (2005);
View Description
Hide Description
-
Source:
外科 67巻13号, 1770-1774 (2005);
View Description
Hide Description