Volume 69,
Issue 10,
2007
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II.各論:1.非吸収性人工繊維布(補強)の応用
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外科 69巻10号, 1122-1129 (2007);
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鼠径ヘルニア修復術では,欠損部あるいは脆弱部をメッシュでおおうtension-free の手術が標準となっており,ポリプロピレンからなるメッシュが使用されている.メッシュの形はシート型とプラグ型,あるいは両者を一体化したものなどさまざまである.プラグ型ではonlayとしてシート型を併用するのが一般的であり,シート型はonlay あるいはunderlay の両方で使用される.より体にやさしい,軽量のメッシュや吸収性の糸を含むハイブリッドメッシュなどが応用されつつある.
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1.非吸収性人工繊維布(補強)の応用
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外科 69巻10号, 1130-1134 (2007);
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腹壁瘢痕ヘルニアは開腹術後に起る合併症の一つで,一般外科医にとって遭遇する機会の多い疾患の一つである.従来から行われている単純縫合閉鎖術にかわり,近年腹壁修復用人工繊維布を用いたtension free 法の報告が多くみられるようになってきた.さまざまな人工布が臨床に応用されているが,本稿では現在本邦で入手可能な人工布について列挙し解説する.
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外科 69巻10号, 1135-1141 (2007);
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食道裂孔ヘルニアや横隔膜ヘルニアに対しては腹腔鏡下修復術が標準術式となっているが,傍食道型などヘルニア門の大きな症例では,単閉鎖のみでは再発しやすく,人工繊維布を用いた修復術が有用である.癒着防止のためpolytetrafluoroethylene (PTFE)製品が使用されることが多く,ヘルニアの程度により裂孔の縫縮をメッシュで補強する手技や,ヘルニア門をtension free の状態で閉鎖する手技があるが,いずれも良好な成績が得られている.
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外科 69巻10号, 1142-1149 (2007);
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直腸脱の術式は数多くあるが,画一的に行うのではなく個々の病態を考慮した術式選択が推奨されている.古くはおもに経肛門的に行われてきた.本邦でもGant-三輪法,Thiersch 法など経肛門的手術が主流であった.近年,腹腔鏡下手術の普及や手術侵襲に対する術中・術後の管理の進歩に伴い,その再発率の低さから経腹的な直腸固定術が行われるようになってきている.本稿では人工非吸収性不織布(メッシュ)を用いた術式について解説する.
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2.吸収性人工繊維布の応用
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外科 69巻10号, 1150-1153 (2007);
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呼吸器外科領域において,吸収性繊維布は肺切除断端閉鎖の目的で多くはフィブリン糊との併用で用いられ,優れた成績を示している.本法はわが国で開発され広く普及している.操作は比較的簡単であり,従来の開胸手術の他,胸腔鏡手術でも用いられ,通常の肺の他,気腫肺,脳外科や心臓血管外科領域にも応用されている.
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外科 69巻10号, 1154-1160 (2007);
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われわれは,肝切除術後胆汁漏および膵尾側切除後膵液漏の予防を目的として,生体吸収性ポリグリコール酸(PGA)不織布で肝および膵切除断端をおおい,その上からフィブリン糊を散布する方法を試みた.肝切除断端よりの胆汁漏発生は,フィブリン糊のみを断端に散布する方法に比して,有意に抑制された.膵切除断端からの膵液漏発生に関しては,断端にフィブリン糊を散布するだけの方法と比較して,有意な抑制効果は認められなかったが,症例数が十分でなく,今後の検討が必要であると思われた.
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外科 69巻10号, 1161-1167 (2007);
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乳癌の乳房温存術では根治性と整容性の両立が課題で,必要十分な切除を行った後の再建は,外科医にとって重大な関心事である.再建法の一つに,吸収性人工繊維布の欠損部充填法がある.これは,加水分解性の吸収性素材を欠損部に充填して変形を予防し,壁に沿った肉芽・線維組織の新生により失われた体積を補填する方法である.本法は,乳腺内視鏡手術の症例を中心に良好な術後成績が報告されており,簡便で効果的な再建法の一つとして今後の発展が期待される.
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3.その他
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外科 69巻10号, 1168-1172 (2007);
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開腹術後の癒着は,腹痛や不妊症などの原因ともなり,さらには腸閉塞を引き起すこととなる.治療の進歩により,癒着成長閉塞は保存的に治療されることもあるが,頻回に繰り返す場合や,絞扼した状態が疑われる場合などには手術が必要となる.このように癒着に起因する合併症は開腹手術にとっては悩ましい合併症の一つである.近年,これらの癒着を防止する目的で,癒着防止フィルムが導入されるようになってきた.癒着の機序および癒着防止フィルムの現状について述べる.
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外科 69巻10号, 1173-1176 (2007);
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外科領域での皮膚保護材は褥瘡やストーマケアなどで多く用いられてきたが,近年,創傷治癒の観点から創部のドレッシングについても見直されてきている.とくに手術部位感染(SSI)の発生率は消化器系手術で高いことが指摘されており,創感染対策を考慮した術野の消毒,ドレープ法,ドレッシング材の選択が重要となってきた.さらに創傷治癒に対する医療従事者の意識改革と患者への啓蒙も必要である.
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連載/術中写真撮影入門—おもに肝胆膵外科(10)
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外科 69巻10号, 1177-1182 (2007);
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論説
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外科 69巻10号, 1188-1196 (2007);
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臨床経験
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外科 69巻10号, 1197-1201 (2007);
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外科 69巻10号, 1202-1206 (2007);
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症例
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外科 69巻10号, 1207-1211 (2007);
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外科 69巻10号, 1212-1216 (2007);
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外科 69巻10号, 1217-1221 (2007);
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外科 69巻10号, 1222-1226 (2007);
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外科 69巻10号, 1227-1230 (2007);
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外科 69巻10号, 1231-1234 (2007);
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外科 69巻10号, 1235-1238 (2007);
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