外科

Volume 74, Issue 1, 2012
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特集【手術助手にはこうしてほしい】
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I.肝胆膵領域:1.肝右葉切除術
74巻1号(2012);View Description
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肝切除術の中でも切除範囲が大きく侵襲の大きい肝右葉切除術においては,出血を最小限にとどめ迅速かつ確実に手術を完遂することが求められる.右肋弓に囲まれた肝右葉を扱うため狭い術野での手術操作が多くなるが,手術助手が良好な術野を展開し,術者の手術操作を容易にすることで,手術時間の短縮と出血量の低減につながる.肝右葉切除術における術野の展開法と,手術助手が注意すべき手術操作について述べる. -
I.肝胆膵領域:2.肝左葉切除術
74巻1号(2012);View Description
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外科手術において,第一助手は術者の前段階として,時には術者の指導的助手としてきわめて重要なパートを占める.術者と同等に疾患・解剖および患者についての知識をもたねばならないこと,的確に視野を展開し術者に術野を示すことのみならず,時には手術全体のテンポのコントロールも要求されることがある.本稿ではその役割を,1.視野の確保,2.場の確保,3.肝離断の際の視点から,われわれのめざす迅速かつ安全で定形的な肝左葉切除の手順を追って概説する. -
I.肝胆膵領域:3.肝尾状葉切除術
74巻1号(2012);View Description
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肝尾状葉切除にはさまざまな術式が存在する.肝機能因子と腫瘍因子を考慮して肝切除範囲を決定する.助手は,肝尾状葉の立体的イメージと尾状葉枝の解剖を術前によく理解しておく.術中は「場」の確保,確実な結紮,十分なコミュニケーションに留意する.手術助手には,術者になったつもりで次の手を考えながら,術者をサポートしてほしい. -
I.肝胆膵領域:4.胆嚢摘出術
74巻1号(2012);View Description
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腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は胆石症あるいは急性胆嚢炎に対する標準術式となっており,鏡視下手術における教育・研修システム確立のための基本術式でもある.LC における助手の役割は,第一助手による胆嚢底部挙上による術野の確保と術者との協調作業によるカウンタートラクション,カメラ助手による良視野の確保であり,これらがスムーズな手術を進行するうえで重要となる.本稿では,安全なLC について助手のはたすべき役割を含め概説する. -
I.肝胆膵領域:5.膵頭十二指腸切除術
74巻1号(2012);View Description
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膵頭十二指腸切除術(PD)は侵襲の大きな手術であることから,円滑な手術の進行に対する助手の役割はきわめて重要である.素早く確実な結紮ができるなど技術的なことだけでなく,術者の考えを理解した適切なカウンタートラクション,術野の展開と場の維持など,どうしても局所に集中しがちになってしまう術者にかわり,広い視野で手術全体を把握しコントロールする気持ちが肝要である.本稿ではPD の流れとそれぞれの過程における助手の役割について概説する. -
II.消化管領域:1.食道亜全摘術─どのようにしてよい「場」をつくるか手術の流れと空間の理解
74巻1号(2012);View Description
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すべての手術に共通して助手に求められることは,よい術野(手術の「場」)を提供することである.術野は三次元的な空間であることを理解し,広い視野をもって術者の手のわずかな動きから手術の先読みを行うことが肝要である.食道癌手術の術野はほかの手術に比べて非常に狭いため,助手の役割は非常に重要である.吸引管を駆使したり気管をローテーションさせたりして,良好な手術空間をつくらなければならない. -
II.消化管領域:2.腹腔鏡下胃全摘術
74巻1号(2012);View Description
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腹腔鏡下手術では術者と助手の役割を施設ごとに定型化することが重要である.われわれが行っている腹腔鏡下胃全摘術における助手の視点からのポイントを,1.脾門部の処理,2.幽門下郭清,3.小彎郭清,4.食道の切離と吻合の4 つのパートに分けて解説した.腹腔鏡下手術における助手の役割は,単に視野を展開するのではなく,術者の剥離操作に合わせて適度な緊張をかけることが重要である.その基本動作として,鉗子の挿入,中心点移動の操作は画面上で確認して行うこと,術者の操作中は指示されるまで視野をかえないこと,血管の処理時には過度な力がかからないように緊張を弛めることなどの注意が必要である. -
II.消化管領域:3.腹腔鏡補助下幽門側胃切除術
74巻1号(2012);View Description
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胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術の症例数は年々増加し,適応も上部癌や進行癌へ拡大しつつある.今後も各施設における手技の定型化と,術中偶発症や術後合併症を予防するための手技の安定化が必要である.そのためには,腹腔鏡下手術の利点である共通の視野・拡大視効果を生かした術野展開が重要であり,術者,助手との密接なコンビネーションが要求される.本稿では,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術における助手の術野展開のポイント,手技の工夫点,操作における注意点について解説した. -
II.消化管領域:4.結腸右半切除術
74巻1号(2012);View Description
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結腸右半切除術は虫垂,盲腸,上行結腸,肝彎曲部付近の横行結腸癌に対し行われる術式であり,最近では腹腔鏡下手術としても普及している.結腸右半切除術における第一助手の役割として,開腹術,腹腔鏡下手術ともに血管走行と膜構造を中心とした局所解剖を十分に理解し,リンパ節郭清を伴う腸管切除が正確に行えるよう視野を展開することがもっとも重要である. -
II.消化管領域:5.腹腔鏡下結腸左半切除術
74巻1号(2012);View Description
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左側横行結腸・下行結腸癌に対して結腸左半切除術は標準術式であるが,その頻度は少なく,また解剖学的複雑さと適切な郭清範囲の設定のむずかしさから,腹腔鏡下手術は定型化がむずかしいとされている.今回われわれは,腹腔鏡下結腸左半切除術における手術の流れを,助手の役割を中心に解説する. -
II.消化管領域:6.低位前方切除術
74巻1号(2012);View Description
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助手の役割は術野の展開と手術操作のサポートである.術野の展開は定型化した手術操作をもとに術野に平面的,立体的に緊張をかけるなどの協調操作で作り出される.手術操作の補助も大きな役割の一つであるが,術野のみならず手術全体をみることが大切である.低位前方切除術においては外科解剖に熟知しておくことが要求される.さらに狭い骨盤底における視野展開のコツを覚え,手術機器に慣れ親しみ,手術に臨むことが重要である. -
II.消化管領域:7.腹会陰式直腸切断術
74巻1号(2012);View Description
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Intersphincteric resection が普及してきた今日においても,直腸切断術は高度に進展した下部直腸癌ではなお基本術式であり,最近では腹腔鏡を用いた術式も試みられている.本稿では,total mesorectalexcision(TME)を伴う開腹腹会陰式直腸切断術,開腹側方骨盤リンパ郭清(側方郭清),TME を伴う腹腔鏡下直腸切断術について,「助手にはこうしてほしい」という観点から術式の要点を述べた.基本的には,第一助手の役割は術者がより容易に手技を行えるようカウンタートラクションなどの補助を行うことであり,第二助手の役割は手術がより容易にできるよう術野を作り上げることである.
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連載/外科学の古典を読む[第13 回]
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臨床と研究
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臨床経験
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症例
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ダブルバルーン内視鏡で診断後,腹腔鏡補助下に切除した小腸gastrointestinal stromal tumorの1 例
74巻1号(2012);View Description
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書評
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