Volume 75,
Issue 13,
2013
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特集 【直腸癌側方リンパ節転移のすべて】
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外科 75巻13号, 1433-1437 (2013);
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直腸癌,特に下部直腸癌におけるリンパ流は直腸間膜内のみならず,側方や下方へのルートも存在する.リンパ流に関する解剖学的知識に基づき,腫瘍の位置や深達度に応じた適切な手術手技が求められる.本稿では直腸癌,とりわけ下部直腸癌におけるリンパ流につき概説する.
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外科 75巻13号, 1438-1442 (2013);
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直腸の側方リンパ流が記載されてから約100年,側方郭清が報告されてから約50 年を経過した.その間,紆余曲折を経て,側方リンパ節転移の制御を側方郭清に求めているのは世界でも本邦のみという状況となり,側方郭清の範囲も時代とともに縮小しつつある.側方郭清に関する十分なエビデンスはなかったが,予防的側方郭清の臨床試験であるJCOG0212 試験によりはじめて重要なエビデンスが得られることとなり,側方郭清の新たな時代を迎えようとしている.
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外科 75巻13号, 1443-1446 (2013);
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直腸癌の治療に関して本邦と欧米とで比較すると,特に側方リンパ節転移に関してはstaging から治療戦略にいたるまで多くの相違点がみられる.本邦では系統的な側方郭清を含む手術療法が基本であるが,欧米では遠隔転移の扱いであり,化学療法をメインの治療とする.近年は本邦でも腹腔鏡下手術の普及に伴い治療戦略も次第に変化がみられるが,その扱いについてはまだ確立されていない部分があり,今後の臨床試験に期待したい.
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外科 75巻13号, 1447-1452 (2013);
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直腸癌側方リンパ節転移の画像診断の意義やポイント,現状や課題について解説した.直腸癌側方リンパ節転移診断は,主にCTやMRI で行われている.MRIは感度,陰性的中率(NPV)が良好であり偽陰性例の少ない診断法であるが,特異度,陽性的中率(PPV)は劣り,現状ではtrue positive例の選別に限界がある.側方郭清の適応決定に画像診断は重要な役割を担っており,良好な特異度,PPVが期待できる,質的要素を加味した診断法の確立が望まれる.
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外科 75巻13号, 1453-1456 (2013);
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側方リンパ節転移の有無に関して,CT 検査やMRI検査などに加え,全身的な検索が可能で機能的な診断としてのPET 検査も用いられる.微小な病変やリンパ節転移の診断能は低いものの,ほかの診断モダリティを補完する能力があり,可能ならば大腸癌術前診断にPET─CTを行うべきである.また,術後経過観察中に再発を疑った場合にも部位検査に有用である.感受性・特異性などと費用を考慮し,適切にPET検査を依頼していかなくてはならない.
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外科 75巻13号, 1457-1463 (2013);
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自律神経温存の側方郭清術は日本において発展した術式であり,予防的郭清だけでなく,側方リンパ節転移が存在した場合も5年生存率は30 〜50 %と報告されており,一定の治療効果が期待できる手術手技である.術野を十分に展開し,解剖学的剝離層を視認して操作をすすめることが肝要であり,的確に郭清するためには,リンパ流理解のうえに立った正しい実践が求められる.膀胱側間隙を開き腹膜外からの操作を加える腹膜外ルートから,下膀胱動静脈を払った内陰部動静脈を尾骨筋に入るまで郭清する方法が有用である.
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外科 75巻13号, 1464-1470 (2013);
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腹腔鏡下直腸癌手術は,狭い骨盤での術野展開や機器操作などの技術的な困難性を伴い難易度が高く,また十分なエビデンスがいまだ示されていないため,その適応に関しては十分なコンセンサスは得られていない.加えて腹腔鏡下の側方郭清は手技の難易度もさらに高く,出血量増加や手術時間も長くなるため議論のあるところであるが,われわれは腹腔鏡の特性である狭い骨盤深部での近接拡大視効果が生かせる有効な術式であると考えている.本稿では腹腔鏡下側方リンパ節郭清の要点について概説した.
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外科 75巻13号, 1471-1475 (2013);
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直腸癌の術前化学放射線療法(CRT)の局所制御効果が実証されているが,CRT後の側方郭清の必要性について結論は得られていない.側方郭清省略を支持する報告では,CRT後側方郭清非実施例における局所再発率が低率であることを根拠としている.しかし,CRT後側方郭清を実施した症例のうち10 %内外の症例に側方転移が認められることから,側方郭清の必要性を主張する意見も多い.当科の検討ではCRT後の側方郭清により17 %の側方転移率が示され,側方転移陽性であっても側方郭清の追加により60 %以上の局所無再発生存が得られた.CRT後の側方郭清により局所制御上乗せ効果が期待できる可能性がある.
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外科 75巻13号, 1476-1481 (2013);
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局所進行直腸癌に対する分子標的薬の効果が期待されており,術前化学放射線療法への組み入れが欧米を中心に臨床試験で検証されている.とりわけ効果安全性からは分子標的薬と従来のfluorouraci(l 5─FU)ベースの化学放射線療法をシークエンシャルに投与する治療スケジュールが注目されている.また新たな方向性として,高い奏効率をもつ分子標的薬を術前化学療法として用いることで骨盤照射を省略する方向性が模索されている.
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連載
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外科 75巻13号, 1482-1487 (2013);
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外科 75巻13号, 1488-1489 (2013);
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手術手技
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外科 75巻13号, 1490-1494 (2013);
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私の工夫
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外科 75巻13号, 1495-1498 (2013);
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実験的研究
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外科 75巻13号, 1499-1502 (2013);
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症例
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外科 75巻13号, 1503-1506 (2013);
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外科 75巻13号, 1507-1509 (2013);
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外科 75巻13号, 1510-1513 (2013);
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外科 75巻13号, 1515-1518 (2013);
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外科 75巻13号, 1519-1522 (2013);
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外科 75巻13号, 1523-1526 (2013);
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外科 75巻13号, 1527-1530 (2013);
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外科 75巻13号, 1531-1534 (2013);
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外科 75巻13号, 1535-1539 (2013);
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外科 75巻13号, 1540-1544 (2013);
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書評
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外科 75巻13号, 1514-1514 (2013);
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