Volume 79,
Issue 11,
2017
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特集【外科の近未来―1,000号記念】
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外科 79巻11号, 1001-1017 (2017);
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外科 79巻11号, 1018-1022 (2017);
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近年の遺伝子解析技術と情報処理技術の顕著なる躍進は,遺伝子情報に基づいた医療の実践を実現可能な領域まで押し上げており,一部は実際に臨床へ反映され始めている.加えて,近年の分子標的薬の急速な開発や,疾患のターゲット遺伝子の同定は,疾患分類の新しい細分化を要求しており,従来の病理組織学的分類を補完するようなゲノム情報に沿った疾患分類を提唱するようになってきている.現在,全世界でゲノム医療推進に向けた取り組みが行われているが,解決すべき課題も多く残されている.
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外科 79巻11号, 1023-1030 (2017);
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乳歯歯髄幹細胞(SHED)は幹細胞として理想的なもので,造腫瘍性のリスクはなく,多分化能,細胞分裂能に優れ,免疫寛容性も有している.SHED を使った肝細胞移植およびミニ肝移植や大きな肝臓を作成することにより,肝移植の代替治療として低侵襲で安全な治療法の開発が期待される.成人でも智歯(おやしらず)から歯髄幹細胞を採取することができるので今後適応範囲は広がるものと期待される.歯髄幹細胞を細胞源とする再生医療は外科治療に無限の可能性を提供してくれるであろう.
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外科 79巻11号, 1031-1035 (2017);
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人工知能は外科診療に対してどのようにかかわってくるのであろうか.人工知能が人間の能力を超えるとされる「シンギュラリティ」に関する最新の動向から,人工知能の進歩をまとめる.さらに医療へのAI導入としては,厚生労働省から2017年6月に出された「保健医療分野におけるAI 活用推進懇談会報告書」の6つの重点領域から,「画像診断支援」,「診療治療支援」,「手術支援」について述べる.人工知能は医師をサポートし,医療はよりよいものになっていくと考えられる.
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外科 79巻11号, 1036-1040 (2017);
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手術支援ロボットは,従来型の腹腔鏡手術では難易度の高い手術においても,解剖学的構造に沿った繊細で正確な手術がより円滑に実行可能となる.今後,ロボットや周辺機器の低価格化,機器の小型化,アプローチの自由度の増大,触覚伝達の機能の追加,遠隔指導・手術の実現,画像とのコラボレーション,自動化などが望まれる.今はまさにロボット手術のスタート地点である.
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外科 79巻11号, 1041-1047 (2017);
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内視鏡外科手術は画像系の開発(高精細化・3D など)や手技の改良,手術支援ロボットの利用により長足の進歩を遂げてきた.この延長として今後,①ビデオシステムの高精細化,広色域化により層構造の認識改善ばかりでなく,色調の違いによる手術解剖の認識がすすむであろう.②また今後は3D ばかりでなくホログラム表示も手術に利用されていくであろう.③術式は腹腔鏡手術デバイスに消化器内視鏡やNOTESデバイス,さらにはロボット手術支援システムを混用するreducedport surgery(RPS)を基調とするようになるであろう.
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外科 79巻11号, 1048-1052 (2017);
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ナビゲーション手術を実現するためのアプローチは,「術前シミュレーションデータを術中に投影する方法」と,「術中に生体内でイメージングを行う方法」に大別できる.前者の課題はシミュレーションデータを,手術中に刻々と変化する臓器の位置情報と高精度に同期させることである.後者の主役は蛍光プローブを用いたイメージング法である.蛍光シグナルの組織透過性に限界はあるものの,生体機能をアクティブに反映した癌特異的・組織特異的プローブの開発がすすめられている.
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外科 79巻11号, 1053-1058 (2017);
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マルチスライスCT などの普及で肝切除の術前診断の精度は向上しているが,術中modalityを用いることで術前に把握できなかった事象を発見することは日常臨床で経験される.術中診断の主役は依然として術中超音波である.近年,インドシアニングリーン(ICG)を蛍光源とした蛍光イメージングが肝細胞癌や大腸癌肝転移の同定に応用可能となり,術前に同定されなかった腫瘍が描出されることも報告されている.また1, 000 倍程度に拡大した画像をリアルタイムに観察できる共焦点レーザー顕微内視鏡を用いて,肝臓検体の癌部と非癌部の同定が可能であり,サージカルマージンの確認や良・悪性の鑑別診断に応用されることが期待される.
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外科 79巻11号, 1059-1065 (2017);
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現代の手術室では高周波メスや超音波凝固切開装置が広く使われているが,通電することや熱を発することに問題が残されている.マイクロ波,低温大気圧プラズマ,ウォータージェットといった異なるエネルギーモダリティに期待がかかるが,それぞれに利用のむずかしい側面がある.近未来の手術室においては,異種エネルギーモダリティの組み合わせやさまざまなセンシングテクノロジーとの融合が大きな役割をはたすものと考えられる.
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外科 79巻11号, 1066-1069 (2017);
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手術を円滑にすすめ,成績を向上させるために用いられる手術材料は,臨床現場での外科医のunmet needsに応えるかたちで開発,改良が繰り返されてきた.ここ40 〜50年間に数多くの商品が上市されてきたが,近未来の画期的な材料の開発に向け,多面的なアプローチによるさまざまな研究が現在も進行している.本稿では,止血剤,癒着防止剤,人工血管の三つの手術材料について,最新の現状と今後の展望を紹介する.
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症例
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外科 79巻11号, 1070-1073 (2017);
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外科 79巻11号, 1074-1078 (2017);
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外科 79巻11号, 1079-1082 (2017);
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外科 79巻11号, 1083-1086 (2017);
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外科 79巻11号, 1087-1090 (2017);
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外科 79巻11号, 1091-1094 (2017);
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外科 79巻11号, 1095-1098 (2017);
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