Volume 208,
Issue 7,
2004
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あゆみ 血管内皮前駆細胞の機能とその治療応用
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医学のあゆみ 208巻7号, 597-597 (2004);
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医学のあゆみ 208巻7号, 599-602 (2004);
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近年,急速に発展した幹細胞生物学研究の恩恵により,幹細胞移植に基づく再生医療が展開しようとしている.血管再生医療の分野において,1997年,成体内血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cell:EPC)の発見以来,本細胞の起源,分化様式,動態などに関する研究が進むと同時に,種々の疾患を対象として,EPCを用いた新しい治療法が開発されつつある.とくに,虚血性疾患に対するEPC移植による血管再生療法の開発は先端医療として期待されている.本稿では,細胞生物学的特性および臨床応用について
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医学のあゆみ 208巻7号, 603-606 (2004);
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血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cell:EPC)は成熟血管内皮細胞に分化・増殖しうる未分化な細胞であり,胎生期の血管発生時だけでなく,成体の血管再生にも寄与している.これまでの基礎研究で,下肢や心筋の虚血性疾患の動物モデルに本細胞を移植すると,血管再生を介して虚血組織の血液灌流が増加し,下肢温存率や左室機能が改善することが明らかになっている.最近では本細胞移植治療の臨床試験も開始され,その成果が注目されている.本稿では,移植のための細胞の採取・分離法,基礎・前臨床研究報告
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医学のあゆみ 208巻7号, 607-612 (2004);
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近年の血管新生研究の進展はめざましく,アメリカを中心に血液・腫瘍性疾患に対する抗血管新生療法の臨床現場への普及が急速度で進められている.生体に対して毒性が少ないことが予想されるこうした新しい分子標的療法は従来の抗癌剤主導型の癌治療概念を変革する可能性を有している.一部の白血病や癌,重度熱傷,心臓外科手術などの重篤な生体侵襲に対して,血管内皮前駆細胞を活性化し,血管内皮増殖を促進する血管内皮増殖因子(VEGF)をはじめとする血管新生因子の産生亢進が起こることが知られている.本稿では,これまで著者らが取り組ん
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医学のあゆみ 208巻7号, 614-618 (2004);
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原発性肺高血圧症に代表される肺動脈性肺高血圧症は肺血管内皮障害を病因とするきわめて予後不良な疾患である.著者らは血管内皮前駆細胞を用いて肺血管の再生を試みた.さらに,血管内皮前駆細胞の機能増強のためにあらたなex vivo遺伝子導入法を開発し,強力な血管拡張ペプチドであるアドレノメデュリン遺伝子を血管内皮前駆細胞へ導入した.血管内皮前駆細胞はゼラチン/DNA複合体を貪食し,細胞自身への高率の遺伝子導入が可能であった.経静脈的に投与した血管内皮前駆細胞は肺動脈に付着して血管を形成した.アドレノメデュリン遺伝
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医学のあゆみ 208巻7号, 619-622 (2004);
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血管新生は粥状動脈硬化にとって必須条件であっても十分条件とはいえない.つまり粥腫の形成に血管新生は必要であるが,このことから,血管新生療法が動脈硬化病変を進行させるという結論は得られない.動脈硬化による血管の狭窄・閉塞を治療するためのPTA/PTCA/stentingといった処置に伴う血管傷害部位において,血管内皮前駆細胞(EPCs)が再内皮化を促進して内膜肥厚や血管のリモデリングを防止しているということが明らかになってきた.また,若年個体由来の骨髄由来細胞を粥状動脈硬化モデルマウスに継続的に投与すると,
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フォーラム
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インパクトファクター
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医学のあゆみ 208巻7号, 624-625 (2004);
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わが国の歯科診療における歯牙のとり扱いの現状──アンケート調査から
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医学のあゆみ 208巻7号, 626-628 (2004);
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書評
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医学のあゆみ 208巻7号, 629-629 (2004);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 208巻7号, 633-633 (2004);
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免疫学
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医学のあゆみ 208巻7号, 634-634 (2004);
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医用工学・医療情報学
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医学のあゆみ 208巻7号, 635-635 (2004);
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認知神経科学
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医学のあゆみ 208巻7号, 636-637 (2004);
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消化器内科学
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医学のあゆみ 208巻7号, 637-638 (2004);
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血液内科学
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医学のあゆみ 208巻7号, 638-639 (2004);
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脳神経外科学
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医学のあゆみ 208巻7号, 640-640 (2004);
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公衆衛生
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医学のあゆみ 208巻7号, 641-642 (2004);
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連載
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アレルギー疾患研究の最前線
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医学のあゆみ 208巻7号, 643-646 (2004);
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ヒトゲノム配列の完全解読によりポストゲノム配列解析研究が加速している.ゲノム配列解読は科学的な意義のみならず,その応用が医療や産業と直結していると考えられている.とくに,全ゲノムにわたり存在する一塩基多型SNPをありふれた疾患発症と結びつけて解析していく計画は,ゲノム配列解析以上の激しい国際競争となっている.近い将来,喘息など多因子疾患の発症危険度予測に基づき生活指導を個別に行う“オーダーメイド医療”は実現するのであろうか.現時点での問題点について概説する.