Volume 217,
Issue 4,
2006
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あゆみ 大学発バイオベンチャー
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医学のあゆみ 217巻4号, 295-296 (2006);
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医学のあゆみ 217巻4号, 297-300 (2006);
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アメリカにおいては,バイオクラスターとよばれるバイオベンチャーの集積が大きなもので7カ所ある.バイオクラスターにおいては,バイオにかかわる人材も豊富であり,研究者はもとより,日本でもっとも不足しているといわれている経営者人材,バイオの技術・言葉・しきたりを理解している弁理士,弁護士,会計士およびキャピタリストなどが活躍している.アメリカのバイオベンチャーの特徴は大手製薬企業が今のどから手が出るほどほしがっている医薬品候補化合物(いわゆるシード化合物,リード化合物),またはバイオ医薬品と総称される抗体医薬品,核酸医薬品などの先端医薬品をパイプラインとして数多くもっているということである.バイオベンチャーの2004年度の研究開発費は,大手製薬企業の研究開発費の約1/3であった.それに対してFDAに承認された医薬品の数は,バイオベンチャー発のものは大手製薬企業発のものの2倍以上になっている.
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医学のあゆみ 217巻4号, 301-304 (2006);
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通常,発明か独特のシステムなどをもっている大学の人などが外部から資金を調達し,大会社ではすばやくできない実用化を少人数のグループで行う会社をベンチャーとよんでいる.バイオに関しては大学に発明が多く存在するので,大学発バイオベンチャーが重要であり,リスクは大きいが成功すれば世の中に大きく貢献し,また大きな産業にもなりうる.しかし,バイオベンチャーが実際に製品を実用化するには長期間の莫大な資金が必要であり,種々の問題点を抱えている.これらの問題を大学発バイオベンチャー協会で検討している.本稿では大学発バイオベンチャーの意義を述べるとともに,大学発バイオベンチャー協会の業績も紹介する.読者諸兄姉がバイオベンチャーに興味をもっていただき,支援していただくことを希望している.
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医学のあゆみ 217巻4号, 305-308 (2006);
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アンジェスMGは創薬をめざすベンチャーとして起業し創業6年を迎え,東京証券取引所に上場後3年を経たところである.大阪大学の森下竜一教授らが見出した肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor:HGF)遺伝子治療薬などの遺伝子医薬の開発と事業化をめざして設立された.本稿ではこれまでのあゆみ,現状,今後の展望について述べていきたい.
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医学のあゆみ 217巻4号, 309-313 (2006);
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マイクロアレイ技術の開発により,数万種類の遺伝子の発現情報を一度に解析できるようにになった.これによりどのような遺伝子が癌細胞で発現異常を起こしているかを網羅的に調べることができる.これらの遺伝子のなかで,癌細胞だけで発現が亢進し正常臓器では発現の低い遺伝子は新しい癌の診断マーカーの開発につながるだけでなく,抗癌剤開発のための標的遺伝子としても重要である.癌治療の分子標的としては発癌の原因として機能している遺伝子,とくにDNA合成や細胞分裂に関与する分子,細胞周期に関与する分子,増殖シグナルや,シグナル伝達に関与する分子,増殖因子,アポトーシスにかかわる分子が候補になりうると考えられ,さまざまな研究が進められている.これらの分子を標的とした治療薬の開発は多くの癌患者に,より効果的で副作用の少ない新しい治療法を提供することにつながると期待されている.
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医学のあゆみ 217巻4号, 315-319 (2006);
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大学法人化に伴い,研究・教育が任務だった大学に産業創出というあらたな任務が課せられた.大学医学部や歯学部には,高度医療の開発と普及という本来の任務に加えて,これらの“知的財産”を具体的な形で社会還元することが求められている.その方法のひとつがいわゆる“大学発ベンチャー”である.わが国初の再生医療ベンチャーであるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング社(J−TEC)は,こうした流れのなかで誕生した.同社は現在,培養表皮の製造承認を受けるべく準備中であるが,会社設立以来,実に6年を要している.こうした長期にわたる審査は,ベンチャー企業の経営を圧迫し商品価値を弱める.企業がヒト細胞組織の製造販売の承認を得るには薬事法に基づいた治験が必要であるが,有効性と安全性を評価するシステムのないまま発進したわが国の再生医療ベンチャーの困難性がここにある.本稿はJ−TEC社の軌跡をたどるなかで,再生医療の産業化を妨げる諸要素を分析したものである.そのうえで現行の法律内で再生医療の実践を可能にする,あらたなビジネスモデルを提案したい.
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医学のあゆみ 217巻4号, 321-325 (2006);
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(株)トランスジェニックは1998年4月に,蛋白質機能解析用試薬である抗体の開発,製造,販売を目的として設立された(株)クマモト抗体研究所が前身である.2000年4月に遺伝子破壊マウス事業を開始するとともに,社名を(株)トランスジェニックへ変更し,2002年12月には東京証券取引所マザーズ市場に上場した.事業内容は,1遺伝子破壊マウスの開発および遺伝子機能情報などの提供,2抗体製品の開発・製造および販売,3ジーンターゲティング法を用いたノックアウトマウス作製受託,4マウス表現型解析受託,5高親和性抗体作製(GANP)マウスを用いた抗体作製,である.これらの事業を通して,製薬会社や基盤研究を行う大学・研究機関などが必要とする遺伝情報を提供し,医療・医学の場への貢献を通じて世界の人びとの健康と豊かな暮らしの実現に役立ちたいという使命感をもって日々取り組んでいる.
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医学のあゆみ 217巻4号, 326-329 (2006);
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カルナバイオサイエンス株式会社(通称,カルナ社)は,国際的製薬企業オルガノン社からのスピンオフベンチャーの顔と大学発ベンチャーの顔を合わせもつ珍しいベンチャー企業である.細胞内,細胞間シグナルの研究のなかでも特に重要な役割を果たしている蛋白質キナーゼと膜型細胞増殖因子EGFファミリーに着目し,癌,関節リウマチ,アテローム性動脈硬化などの増殖性疾患をターゲットにした創薬ならびに創薬支援を展開するハイブリッド型バイオベンチャーである.創薬支援業務として蛋白質キナーゼ遺伝子のクローニング,活性キナーゼ蛋白質発現,基質探索,アッセイ系構築を行い,製薬企業にキナーゼ蛋白質やハイスループットスクリーニング用のアッセイ系の提供,ならびにキナーゼ阻害薬の選択性を評価するプロファイリングサービスを行っている.さらに,創薬業務としてクリスタルゲノミクス社(韓国)などと提携し,キナーゼ蛋白質の発現と高純度票品の大量精製技術をベースに,キナーゼ蛋白質の結晶化と三次元構造解析に基づくキナーゼ阻害薬の創薬研究を進めている.カルナ社は細胞内,細胞間シグナルの研究を行い,革新的な創薬ターゲットおよび高価値の医薬品候補化合物をグローバルな製薬企業へ提供する先導企業をめざしている.
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医学のあゆみ 217巻4号, 330-334 (2006);
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総合医科学研究所は,バイオマーカーの開発を通じて新薬や厚生労働省許可特定保健用食品の開発研究などを展開する大阪大学発のバイオベンチャー企業である.日本を代表する大手企業18社の協力を得てスタートした“産官学連携 疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト”においては,日本初の疲労に効果のある新薬および特定保健用食品の開発を行い,快適で健やかな社会の実現に貢献している.総医研は,“10年先の情勢を読み,5年先のマーケットを開発する”独自のビジネス戦略で,保険診療に依存しないで,患者が喜んで自己負担してくれる医療分野において世界をリードするバイオ企業をめざしている.
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フォーラム
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医学のあゆみ 217巻4号, 335-335 (2006);
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医学のあゆみ 217巻4号, 337-337 (2006);
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医学のあゆみ 217巻4号, 338-339 (2006);
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医学のあゆみ 217巻4号, 340-344 (2006);
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TOPICS
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循環器内科学
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医学のあゆみ 217巻4号, 347-348 (2006);
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形成外科学
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医学のあゆみ 217巻4号, 348-349 (2006);
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皮膚科学
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医学のあゆみ 217巻4号, 349-350 (2006);
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臨床栄養学
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医学のあゆみ 217巻4号, 350-351 (2006);
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連載 現代医療におけるコメディカルの役割9
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医学のあゆみ 217巻4号, 353-355 (2006);
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