Volume 217,
Issue 6,
2006
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5月第1土曜特集【不整脈研究の最新動向】
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医学のあゆみ 217巻6号, 599-599 (2006);
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不整脈研究の最先端
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医学のあゆみ 217巻6号, 603-608 (2006);
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光学的膜電位測定法は,膜電位感受性色素により染色した細胞の膜電位変化に起因する色素の吸収あるいは螢光スペクトルの変化を測定することで,間接的に細胞膜電位を観測する手法である.直流通電中でもアーティファクトなしに計測が可能であり,心臓興奮伝播解析が重要となる,不整脈研究における基本的な実験技術となっている.高性能の高速度ビデオカメラの実用化ならびに,電子的に光出力安定化を行うことが可能な高輝度発光ダイオードを励起光源として用いることで,時間的に変化する空間的な心筋細胞膜活動電位パターンを高時間分解能,空間分解能で計測することが可能となった.これにより通電刺激によりスパイラルリエントリーが誘発される過程や,点電気刺激周辺に観測される複雑な脱分極・再分極パターンを詳細に解析できるようになりつつある.
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医学のあゆみ 217巻6号, 609-615 (2006);
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カルシウムイオン(Ca2+)は心臓の興奮・収縮の要をなす細胞内シグナルである.近年,時間空間的に高い分解能を有する共焦点顕微鏡により機能している心臓における心筋細胞のCa2+動態が解析され,その異常と不整脈発生とのかかわりが明らかになってきた.正常心では収縮時に個々の心筋細胞のCa2+濃度が均一に上昇(Ca2+トランジェント)し,拡張期には低いレベルに保たれる.細胞をCa2+過負荷におくと,拡張期にCa2+濃度が自発性に増加し,細胞内伝播する(Ca2+波).Ca2+波はCa2+過負荷の増強に伴って個々の細胞で同時多発すると撃発性の異常な興奮をもたらす.一方,虚血など代謝阻害を受けた心筋では,興奮時にCa2+波を伴う不均一なCa2+トランジェントが生じ,その振幅が一拍ごとに交代性に増減し,細胞間・組織間で不均一化なCa2+動態を示す.このような異常なCa2+動態は,種々の心疾患の不整脈源性基質として注目されつつある.
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医学のあゆみ 217巻6号, 616-622 (2006);
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心筋細胞における活動電位の形成には多くのイオンチャネルが携わっており,心筋細胞シミュレーションはそのメカニズムをコンピュータ上に再現するものである.シミュレーションの本体は常微分方程式で,その作成と実行を支援するさまざまなプログラムが利用可能である.包括的な心筋細胞の数理モデルであるKyotoモデルは,心筋細胞の興奮と収縮,ミトコンドリアによるATP産生,さらに細胞容積調節を再現し,心筋細胞機能の成り立ちとその制御機転の理解を促進する.QT延長症候群における遺伝子変異を組み込んだチャネル電流の測定結果をKyotoモデルに導入し,カリウム濃度の低下や交感神経刺激が不整脈を悪化させる条件であることを示した.
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医学のあゆみ 217巻6号, 623-628 (2006);
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コンピュータサイエンスの急速な導入により不整脈分野でシミュレーション研究が取り入れられるようになった.細胞レベルでは細胞内代謝やシグナル伝達も含め,膜興奮を細胞全体の活動のシステムとしてとらえようとする統合的シミュレーション研究の流れがある.一方,組織・臓器レベルのシミュレーション研究では,不整脈を心筋細胞相互の電気的影響に基づくシステムとしてとらえようとする流れがあり,細胞レベルとは異なる知見を得られることが多い.本稿では心房細動,遺伝性不整脈,局所ペーシング刺激・フィールドショック・機械的刺激による心筋反応,ならびに心室細動誘発と電気的除細動に関する最新のシミュレーション研究をレビューするとともに,この分野における国内外の研究事情と今後の展望について解説する.
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遺伝子異常と不整脈
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医学のあゆみ 217巻6号, 631-635 (2006);
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分子遺伝学的研究の進歩により,一部の遺伝性致死性不整脈疾患が心筋イオンチャネル機能や細胞膜蛋白の調節に関係する遺伝子の変異によって発症することが判明し,“イオンチャネル病”という概念が生まれた.もっとも遺伝子診断率の高い先天性QT延長症候群では9つの遺伝子型が同定されており,遺伝子型と表現型の関連が詳細に検討され,遺伝子情報が患者の治療や生活指導に還元されている.また,一塩基多型(SNP)などの遺伝子多型の修飾因子としての役割や催不整脈性についても報告されている.
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医学のあゆみ 217巻6号, 636-640 (2006);
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明らかな心疾患を認めず,電解質異常,QT延長もなく,心電図において右側胸部誘導(V1〜V3)で心筋梗塞を思わせる特徴的なST上昇を示す症例で心室細動発作をみることが1992年に報告された.この特異な心電図学的特徴を有する特発性心室細動は,その報告者の名を付しBrugada症候群とよばれるようになったが,特徴的な心電図所見は日内・日差変動を呈することが明らかとなり,薬剤による顕性化が行われる.NaチャネルαサブユニットSCN5A変異が発見され,この疾患病態はNaチャネルのloss of functionであることが示されている.最近では心筋生検の結果,心筋炎などの所見が高率に検出されることも報告され,心電図所見の特異性が再度問われている.
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医学のあゆみ 217巻6号, 641-646 (2006);
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Brugada症候群は再分極異常(ST上昇)と脱分極異常(脚ブロック)の両方を備えた疾患で,心室細動から突然死をきたす可能性がある.約2割の患者にNaチャネル遺伝子の異常が報告されている.実験モデルとしては,イヌを使用した動物モデル,コンピュータシミュレーションによるモデルが報告されているが,いずれも右室心外膜側心筋の活動電位の変化からこの疾患を説明している.活動電位再分極層早期の外向き電流が増大することで,心外膜側心筋の活動電位で深いphase 1 notchが生じ,さらにはphase 2 domeが消失し,心内膜側との電位差でST上昇が発生するとされる.また,心外膜側心筋内で活動電位のばらつきが起こり,活動電位の長い部位から極端に短い部位に向け,リエントリー(phase 2 reentry)が発生し,心室細動を引き起こす.
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医学のあゆみ 217巻6号, 647-651 (2006);
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健診データに基づいた疫学調査により,わが国の無症候性Brugada症候群(typeⅠ)の有病率は学童で0.005%,成人では0.1〜0.2%程度,発症率は年間0.014%程度であり,中年までは加齢とともにその比率が増加すると推測されている.また,わが国の無症候群の突然死発生率は疫学調査では年間0.5%程度と報告されているが,Brugada症候群の登録研究(循環器病委託研究)においても心事故発生率は平均3年間の経過観察で,年間0.5%とほぼ一致していた.わが国の無症候群の予後は良好なため,欧米ほど厳格な治療指針は不要かもしれない.
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医学のあゆみ 217巻6号, 653-656 (2006);
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心筋Naチャネルは心房筋,心室筋,刺激伝導系に広く発現し,心室筋の活動電位の急速な立ち上がり(第0相)を担っている.心筋に発現するおもなNaチャネル遺伝子はSCN5Aである.SCN5Aを原因遺伝子とする疾患にはQT延長症候群,Brugada症候群,家族性心臓ブロックなどが知られており,その多くは心室性不整脈をきたす.最近,洞不全症候群,家族性心房停止,家族性房室ブロックなどの上室性不整脈や,後天性QT延長症候群にもSCN5A変異が報告されている.“心筋Naチャネル病”はSCN5Aを原因とする遺伝性不整脈の総称で,現在までに100種類以上のSCN5A変異が報告されている.本稿では心筋Naチャネル病の最近の知見について総説する.
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医学のあゆみ 217巻6号, 657-663 (2006);
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心臓Kチャネルは心臓の電気的活動を生成させる主要な蛋白分子である.1995年,遺伝性QT延長症候群においてKチャネルKCNH2(human ether−a−go−go related gene:HERG)遺伝子突然変異が同定されて以来,さまざまな心臓Kチャネルの遺伝子異常が不整脈疾患の病態機序に関与することがわかってきた1).QT延長症候群(long QT syndrome),アンダーセン症候群(Andersen syndrome),QT短縮症候群(short QTsyndrome),および家族性心房細動(familial atrial fibrillation)などにKチャネル遺伝子異常が相次いで報告され,それら不整脈疾患の遺伝子診断,リスク階層化,遺伝子型による治療など,臨床への応用も検討されるようになってきている.本稿では,心臓Kチャネルの異常によるKチャネル病について概説する.
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医学のあゆみ 217巻6号, 664-668 (2006);
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不整脈源性右室心筋症(ARVC)は,右室に特異的な心筋変性,心筋線維化や脂肪浸潤を伴い,右室拡大や機能低下とともに右室起源の心室頻拍などの重症不整脈や突然死をきたす心筋症の一種である.ARVCの約30〜50%に家族内発症が認められるが,遺伝的にはきわめて不均一であり,現在までに9つの染色体座に連鎖する常染色体優性遺伝形式のARVC1−9と常染色体劣性遺伝形式のNaxos病が報告されている.
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医学のあゆみ 217巻6号, 669-674 (2006);
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胎児期,小児期の遺伝性不整脈でmorbidity,mortalityが高いのはQT延長症候群である.ほかにカテコールアミン誘発性多形性心室頻拍は,頻度は少ないが小児期から症状が出現し,mortalityは高い.QT延長症候群は胎児期から胎児徐脈や胎児仮死として症状が出現する.乳児期には乳児突然死症候群の原因のひとつとなっていると考えられている.学童期の問題は学校心臓検診で症状の既往も家族歴もない著明なQT延長を示す児童がいることである.これらの児童・生徒の経過観察方法について考えてみたい.治療についてはβ遮断薬が第一選択薬とされているが,怠薬は症状出現のrisk factorであることがわかってきた.十分な説明による突然死予防が大切である.
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心不全の心臓再同期療法
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医学のあゆみ 217巻6号, 677-681 (2006);
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両室ペーシングによる心臓再同期治療は心室内伝導障害に伴う心室の収縮同期不全を是正する新しい心不全治療である.有効性の機序は,左室内同期不全の是正,心室間同期不全の是正,左室拡張期流入の改善,心筋エネルギー効率の改善などによるポンプ効率の向上にある.現在の適応は薬物治療によってもNYHA㈽度または㈿度から改善しない左室駆出率35%以下の重症心不全で,QRS幅130 msec以上の心室内伝導障害を有する症例であるが,この適応で植込みを行っても約3割が無効であることが問題となっている.効果が期待できない症例として,QRS幅が広くても心室同期不全が軽微な場合,心室同期不全が高度でも左室自由壁に梗塞巣,瘢痕巣を有する場合,末期心不全例,左室リード位置が不適切な場合があげられる.とくに患者選択にあたっては左室内同期不全の評価が重要である.
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医学のあゆみ 217巻6号, 682-688 (2006);
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薬剤抵抗性の重症心不全症例に対して,両心室ペーシングを用いた心臓再同期療法(CRT)が有効な治療法として注目されている.CRTの効果は,心室内または心室間の電気的機械的非同期性を改善することにある.CRTに反応する症例(responder)を選別するにはガイドラインに示されたQRS時間の延長だけでは不十分であり,組織ドプラ法による心室局所の収縮時相のずれを評価する方法が有効である.心エコー図で機械的非同期性と収縮のもっとも遅延する部位が同定された後,左室ペーシングリードを非同期性を示す部位の心静脈に適切に留置する必要がある.しかし,ペースメーカーリードの留置はCRTにおいてもっとも困難な手技であり,適切な静脈の選択がCRT効果を得るための成否に強く影響を与える.さらに,CRTの効果を十分に発揮させるため,心房心室間の伝導時間の設定や心房細動のコントロールなどが重要である.
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心房細動
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医学のあゆみ 217巻6号, 691-696 (2006);
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心房細動の研究といえば,これまでほとんど電気生理学一辺倒であり,残念ながら上流にあるはずの原因には目が向けられてこなかった.おそらく一部の心房細動発症には遺伝的要素がからんでおり,さらに炎症などの後天的な要因も数多く存在していることが臨床的には示唆されている.これらを基礎的に裏づける研究が近年ようやく行われるようになり,抗炎症作用をもつHMG−CoA還元酵素阻害薬が心房細動治療薬としての候補にあがってきた.また,重篤な脳梗塞の原因として,心房細動に伴う心房内血栓形成は社会的にも注目を浴びている.その原因として血流のうっ滞に加えて,心房内皮細胞の変化も関与している可能性が示唆されだした.これら,いわば心房細動の“本質”を基礎研究により探求していく試みが,いままさにはじまったところである.
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医学のあゆみ 217巻6号, 697-703 (2006);
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心房細動は薬剤抵抗性となることが多い.その背景には心房の電気的・機械的・構造的リモデリングが関与する.抗不整脈薬のなかでもマルチチャネルブロッカーのアミオダロンとベプリジルがこの電気的リモデリングを抑制する.一方,レニン−アンジオテンシン系阻害薬は構造的リモデリングを抑制してup stream治療となる.さらに,レニン−アンジオテンシン系阻害薬のK保持作用はアミオダロンやベプリジルによる過度のQT延長を予防する.したがって,アミオダロンやベプリジルなどのマルチチャネルブロッカーとレニン−アンジオテンシン系阻害薬の併用が難治性心房細動に対するあらたな薬物治療戦略となろう.
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医学のあゆみ 217巻6号, 704-709 (2006);
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近年,局所異常興奮,すなわち孤立性あるいは反復性の心房期外収縮が心房細動発生のトリガーとなることが報告され,本心房期外収縮が心房細動の発生機序として重要であることが認識されている.本起源の多くは肺静脈内心筋に存在することから,肺静脈開口部への焼灼により肺静脈心筋と心房筋を電気的に離断する肺静脈隔離アブレーションが開発され,広く施行されている.しかし,本アブレーション法における成績の限界性や合併症の発生の報告もあり,付加的なアブレーションの開発も進んでいる.本稿では電気的肺静脈隔離アブレーションを中心に,いまなお変化しつつある心房細動に対するカテーテルアブレーションについて概説する.
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医学のあゆみ 217巻6号, 710-714 (2006);
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心房細動(atrial fibrillation:Af)の外科的治療は,Maze手術がCoxらにより1991年に提唱され,臨床応用された.Maze手術は手技が複雑で長い大動脈遮断時間を要するために当初はアメリカでは普及しなかった.わが国ではAf手術が保険償還されたことにより,アメリカより数多くのMaze手術が行われた.一方,複雑なMaze手術に対して左房のみを切開・再縫合する簡易な左房Maze手術が開発され,Maze手術と同様のAf消失率が報告された.2000年に外科手術用高周波単極アブレーションカテーテルが開発され,その後に双極アブレーションカテーテル,マイクロウェーブカテーテルなどが開発された.これらの外科デバイスを用いて心房切開と再縫合を省略して短時間で電気的焼杓線を作成するMaze㈿手術が開発されたため,Af手術は世界的に普及しはじめた.本稿ではこれらの手術術式とその成績について詳述する.
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心室細動
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医学のあゆみ 217巻6号, 717-722 (2006);
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心室頻拍,心室細動(VT/VF)の成立には,渦巻き型の旋回興奮(スパイラル・リエントリー)が重要な役割を果たす.著者らは高分解能活動電位光学マッピングを用いた実験で,Na,Ca,Kチャネルに対する遮断薬と,複数のチャネルやトランスポータに作用する薬物(アミオダロン)が動物の灌流心に誘発したスパイラル・リエントリーのダイナミックに及ぼす作用を検討した.NaチャネルやCaチャネルだけを遮断する薬物はリエントリーを安定化させ,VT持続を延長させる効果があった.遅延整流Kチャネルの速い活性化成分(IKr)を遮断する薬物はスパイラルを不安定にし,分裂をもたらす一方で,その早期停止を促す作用があった.アミオダロンはスパイラルの分裂を減らしながら,その早期停止を促した.スパイラル・リエントリーの制御によるVT/VF治療には,脱分極と再分極の両者に対して多面的に作用する薬物が必要と考えられる.
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医学のあゆみ 217巻6号, 723-731 (2006);
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その根治性と安全性から,高周波カテーテルアブレーションは多くの上室性頻拍に対する治療の第一選択にもなっている.しかし,心室細動(VF)に対するカテーテルアブレーションはVFの機序が完全には解明されていないこともあって,いまだに課題として残っていた.VFに対する確実な治療法は埋込型除細動器の移植であるが,VFの発生を予防する治療ではないため,患者のQOLを改善するにはVF抑制治療が必要である.近年,臨床ではVFのトリガーとなる心室性期外収縮(VPC)が注目されてきている.そのようなVPCにはPurkinje電位が先行することが多く,それを指標にしたカテーテルアブレーションによって一部のVFが抑制されることがわかった.現在までに,器質的心疾患を伴わない特発性VF,陳旧性心筋梗塞,QT延長症候群,Brugada症候群においてVFに対するカテーテルアブレーションの有効性が報告されている.とくに反復性のVF発作(electrical storm)に陥った場合の電気的bail−out治療として有用である.
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医学のあゆみ 217巻6号, 732-740 (2006);
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心室頻拍(VT),心室細動(VF),突然死(SCD)に対する埋込み型除細動器(ICD)による二次予防は,基礎に心筋梗塞などの器質的心疾患をもち,EF≦35%の低左心機能の症例で,心不全が比較的重度な症例に効果が高い.これに対しICDによる一次予防は,心不全がNYHA㈼〜㈽度の程度で,EF≦30%,心筋梗塞後>40日の患者に対し適応があるとされている.また,Brugada症候群あるいは不整脈源性右室心筋症などに対するICDの二次予防効果は高い.心室内伝導障害を伴う心不全症例に対しては,心臓再同期療法(CRT)あるいはICD機能を有するCRT(CRT−D)が心不全を改善し総死亡および心臓死を低下させる効果が認められる.しかしこれらのデバイス,とくにICDのVT・VF・SCDの一次予防に対する適応については,microvolt T wavealternans(TWA)などによる慎重なリスク評価が必要と考えられる.