Volume 217,
Issue 9,
2006
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あゆみ 抗癌剤感受性試験の進歩
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医学のあゆみ 217巻9号, 861-861 (2006);
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医学のあゆみ 217巻9号, 863-867 (2006);
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胃癌・大腸癌・膵癌の新鮮分離腫瘍細胞を用いてSDI法による抗癌剤感受性試験を行い,個々の症例ごとにchemosensitivity test−guided chemotherapy(CSC)としてその結果に基づいた個別の癌化学療法を行ってきた.感受性試験の結果に従った化学療法によるresponder群と画像上効果が明白でなかったnon−responder群SDI法の抑制率を比較すると,responder群では5−FU以外のすべての薬剤に対する抑制率が高く,とくにCDDPにおいて有意差を認めた.また,拡大3群リンパ節郭清を行ったステージ㈽,㈿進行胃癌において抗癌剤感受性試験に従った治療群(CSC)の5年生存率は56.3%であり,標準化学療法群(SC)+化学療法非施行群(NC)の5年生存率は28.1%であった.ステージ㈿のみに限ると,CSC群の5年生存率は38.1%であるのに対しSC+NC群11例では0%と大きな差を認めた.以上より,抗癌剤感受性試験に基づいた化学療法の臨床的有用性が示唆され,今後の大規模比較臨床試験による検証が期待される.
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医学のあゆみ 217巻9号, 869-873 (2006);
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日本がん臨床研究推進機構(JACCRO)では,抗癌剤感受性試験を臨床試験により検証すべくGC−04試験を開始した.目的は胃癌手術後補助化学療法における抗癌剤感受性試験の有用性の検討である.Surgical stageⅢA/Bの症例に対して根治度Bの手術を行い,適格性を確認する.手術検体の腫瘍部分の一部を運搬用容器に入れて検査会社に輸送し,抗癌剤感受性試験とthymidylate synthetase(TS),dihydropyrimidine dehydrogenase(DPD)のmRNAをリアルタイムPCR法により測定する.感受性および遺伝子検索の結果はブラインドとする.術後1〜2週以内に登録し,全症例に術後3週以降6週までにS−1 80 mg/m2の投与を開始し,4週投与2週休薬を術後1年間投与する.術後3年までの無再発生存率をprimary endpoint,全生存率をsecondaryendpointとし,responderはnon−responderよりも良好な生存予後を示すことを証明する.
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医学のあゆみ 217巻9号, 875-879 (2006);
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抗癌剤感受性試験の有用性を検証する臨床試験では,感受性試験群,一律補助化学療法群,手術単独群の3群比較が理想的である.JCOGではNSAS−GCの結果を検証し,抗癌剤感受性と治療効果の関連を検討する臨床試験を企画中である.ACTS−GCの結果によっては今後の標準治療が大きく変わる可能性があり,他の臨床試験にも大きな影響がある.
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医学のあゆみ 217巻9号, 880-886 (2006);
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ビンカアルカロイドおよびタキサン系以外の抗癌剤はすべてDNA傷害剤とみなすことができる.細胞のDNA修復諸活性が重要な抗癌剤感受性因子であることはいうまでもない.しかし,これまでDNA修復諸活性が感受性因子として注目されることは少なかった.最近になりようやく,DNAミスマッチ修復(MMR)の多剤感受性因子としての意義がクローズアップされるようになった.MMR活性は当初,一価アルキル化剤の感受性を劇的に左右することで注目されたが,いまではフッ化ピリミジン,プラチナ製剤,トポイソメラーゼ阻害剤など主要な抗癌剤
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医学のあゆみ 217巻9号, 887-890 (2006);
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臨床検体を用いた薬剤感受性研究は,個別化医療(オーダーメイド医療)を考えるうえでもその意義は大きい.年々マイクロアレイ技術は改良を重ね,より臨床応用への幅を広げてきている.また,マイクロアレイを用いての網羅的遺伝子発現解析から各種薬剤に関する感受性の診断に有用な遺伝子が同定されつつあり,薬剤感受性という癌の生物学的特性を分子レベルで診断できることが示唆されている.今後このようなゲノム科学的アプローチで診断された“癌の個性”は,最大の治療効果が得られる治療プロトコールの確立へとつながると考えている.
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医学のあゆみ 217巻9号, 891-895 (2006);
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癌細胞が抗癌剤耐性を示す分子機序は複雑であるが,癌細胞自体のゲノム,エピゲノム不安定性が影響し,とくにCpGアイランドメチル化形質(CIMP)陽性の腫瘍では抗癌剤耐性が出現しやすいと考えられる.著者らは非小細胞肺癌(NSCLC)の癌抑制遺伝子TSLC1,ならびにこの結合分子DAL−1を同定した.そこでNSCLCにおける両遺伝子のメチル化の有無を103例の手術摘出組織について検討し,TSLC1,DAL−1のメチル化がそれぞれ44%,57%の症例に見出され,全体で71%の腫瘍が片方,あるいは両方の遺伝子の不活化を示すこと,また腺癌でメチル化を示した腫瘍は無再発生存期間が有意に短いことを見出した.この結果は,TSLC1・DAL−1経路がNSCLCの進展に重要であること,メチル化形質を示す腫瘍は予後が不良であること,さらにTSLC1,DAL−1が肺癌のメチル化形質を検索する指標となることを示している.
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フォーラム
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医学のあゆみ 217巻9号, 897-897 (2006);
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医学のあゆみ 217巻9号, 898-899 (2006);
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医学のあゆみ 217巻9号, 900-901 (2006);
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医学のあゆみ 217巻9号, 902-905 (2006);
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TOPICS
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皮膚科学
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医学のあゆみ 217巻9号, 910-912 (2006);
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移植・人工臓器
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医学のあゆみ 217巻9号, 912-913 (2006);
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連載 現代医療におけるコメディカルの役割12
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医学のあゆみ 217巻9号, 915-918 (2006);
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