Volume 217,
Issue 12,
2006
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あゆみ Notchシグナル──研究の最前線
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医学のあゆみ 217巻12号, 1075-1075 (2006);
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医学のあゆみ 217巻12号, 1077-1081 (2006);
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Notchの名は翅に切れ目(ノッチ)のあるショウジョウバエの発生異常に由来するように,Notchシグナルは発生関連遺伝子群として発見された.このシステムは細胞相互の情報交換の手段として線虫からヒトまで種を超えて保存され,発生プロセスのなかではさまざまな器官のさまざまな段階で繰り返し使用されている.Notchシグナルの異常によるヒトの疾患としてCADASIL症候群,Spondylocostal dysotosis,Alagille症候群(AGS)の3つが知られている.とくにAGSはNotchシグナルの多様な機能を反映して,胆道系,顔貌,心血管系,椎体,眼などに多彩な症状を呈する.著者はAGSの病態解析中に,胆管と膵の器官分化がNotchシグナルの標的遺伝子Hes1によって制御されていることを見出したので,本稿ではAGSと著者らのデータを中心に,発生過程におけるNotchシグナルの意義を概説する.
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医学のあゆみ 217巻12号, 1083-1087 (2006);
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Notchシグナル伝達系の構成因子であるJAGGED1がヒトAlagille症候群の原因遺伝子として同定されて以来,心臓血管形成へのNotchシグナル伝達系の関与に注目が集まってきた1).さらに2005年,大動脈弁の異常(2尖弁と狭窄)と石灰化をもつ患者(合計14例)のうち2つのヒト家系においてNOTCH1遺伝子の変異が発見されて話題となっている2).著者らはこれまでに,Notchシグナル伝達系標的遺伝子であるHesr遺伝子改変マウスの解析により,心臓の弁形成および心筋の分化や血管形成に関与することを明ら
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医学のあゆみ 217巻12号, 1089-1092 (2006);
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脳血管性認知症はAlzheimer型認知症と並んで,わが国における老年性認知症の二大原因のひとつである.CADASIL(cerebral autosomal dominant arteriopathy with subcortical infarcts and leukoenphalopathy)は,原因遺伝子として第19染色体に存在するNotch3が同定された唯一の常染色体優性遺伝様式を示す家族性白質脳症である1).家族性Alzheimer型認知症の研究がその発症機序の解析に大きく貢献してきたように,CADASILの解析は血管変性や脳血管性認知症の発症のメカニズムを解明するうえで重要な役割を果たす可能性がある.
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医学のあゆみ 217巻12号, 1093-1096 (2006);
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Notchは造血幹細胞の自己再生能と分化を制御する受容体蛋白である.Notchリガンドが結合すると,その細胞内領域がγセクレターゼによって切断されて活性化し,シグナルが核に伝わる.2004年,T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)の半数以上の症例に,NOTCH1遺伝子の変異が認められることが報告された.この変異によってリガンド非依存性の細胞内領域切断によるNotchの恒常的活性化や,活性型断片の分解遅延による活性持続が起こると考えられる.こうした分子機序に基づき,γセクレターゼ阻害薬により細胞内領域の切断を阻害して,Notch活性化をブロックするというあらたな分子標的治療法が開発されている.T−ALL以外の白血病におけるNotchの役割についてはいまだ結論が得られていない.
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医学のあゆみ 217巻12号, 1097-1100 (2006);
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多発性骨髄腫の進行には骨髄微小環境が重要であり,骨髄間質細胞との相互作用を通して骨髄腫細胞は増殖していく.リガンド依存性Notch活性化がこの細胞間相互作用の重要な分子メカニズムであることが明らかになりつつある.
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医学のあゆみ 217巻12号, 1101-1105 (2006);
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Alzheimer病(AD)患者脳に蓄積する老人斑の主要構成成分はアミロイドβ蛋白(Aβ)である.遺伝学・生化学的解析からAβ産生および蓄積がAD発症に深く関与していることが示唆されている.そのためAβ産生にかかわるβ,γセクレターゼは重要な創薬ターゲットと考えられてきた.近年になり,γセクレターゼの分子的な実態が明らかにされ,その特異的な阻害剤も開発されはじめた.さらにごく最近になり,アメリカではphase㈼,㈽レベルの治験が開始されている.一方でγセクレターゼはNotchなど他の基質も多数報告され,その阻害による副作用の危険性も予測されつつあり,Aβ産生に特異的なγセクレターゼ阻害剤が求められている.本稿においては,γセクレターゼ阻害によるAlzheimer病の原因療法的治療薬の創出についてまとめてみたい.
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医学のあゆみ 217巻12号, 1107-1110 (2006);
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Notchシグナルは,哺乳類において血液や毛髪,筋肉などさまざまな組織で幹細胞の未分化性維持にかかわり,分化中の細胞に対しても分化の方向性を決める重要な因子であることが明らかになってきた.NotchシグナルはリガンドであるDelta/Jagged分子を利用することで自由に活性化することができるため,再生医療への応用を目的に,これを用いた幹細胞の維持や分化コントロール法の開発が進められている.本稿では,いくつかの組織についてNotchシグナルの役割を概説し,再生医療への可能性について述べたい.
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フォーラム
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医学のあゆみ 217巻12号, 1112-1113 (2006);
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TOPICS
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病理学
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医学のあゆみ 217巻12号, 1119-1121 (2006);
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癌・腫瘍学
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医学のあゆみ 217巻12号, 1121-1122 (2006);
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臨床栄養学
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医学のあゆみ 217巻12号, 1123-1123 (2006);
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連載 現代医療におけるコメディカルの役割14
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医学のあゆみ 217巻12号, 1125-1128 (2006);
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携帯電話と医療2
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医学のあゆみ 217巻12号, 1129-1136 (2006);
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速報
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医学のあゆみ 217巻12号, 1139-1140 (2006);
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