Therapeutic Research

Volume 36, Issue 7, 2015
Volumes & issues:
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INFORMATION:2025年問題を考える
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INFORMATION:日本循環器学会 第9回プレスセミナーカテーテルインターベンションの進歩と展望
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Symposium:第64回日本アレルギー学会学術大会
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Symposium:第27回神奈川心不全研究会
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- 一般演題
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- 特別講演
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Symposium:第45回埼玉不整脈ペーシング研究会
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- 一般演題
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右房側壁切開線を旋回する術後心房頻拍に対するアブレーション-伝導ブロックライン形成を確認するための後壁ペーシングの有用性-
36巻7号(2015);View Description
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原著
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ストレッチングによる糖負荷試験後の血糖値上昇抑制作用と食後高血糖の是正効果
36巻7号(2015);View Description
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目的:ストレッチングが糖負荷試験後の血糖値を降下させる作用があるかどうか検討するとともに,食後高血糖を呈する者が糖負荷試験後にストレッチングを行うことで血糖値が正常範囲まで降下するかどうか検討することを目的とした。方法:健常成人女性8 名を対象に,75g 経口糖負荷試験後にストレッチングを実施する条件と,座位安静を保持する条件の2 条件を順序無作為に実施した。糖負荷試験後の30,60,90,120 分後に血糖値を測定した。ストレッチング条件では糖負荷試験の30 分後から受動的なストレッチングを30 分間実施した。空腹時から糖負荷後120 分までの血糖値の変動曲線から血糖上昇曲線下面積を求めた。結果:ストレッチング条件では,30 分の血糖値と比較して60,90 分(p < 0.01)および120分(p < 0.05)の血糖値が有意に低値を示した。一方,安静保持条件では,30分と60分の血糖値との間に有意な差がなく,30 分の血糖値と比較して90 分(p < 0.05),120 分(p < 0.01)の血糖値が有意に低値を示した。血糖上昇曲線下面積は,ストレッチング条件(3848±1549 mg・min/dL)が安静保持条件(4800±2001 mg・min/dL)よりも有意に低値(p < 0.01)を示した。食後高血糖を呈した1 名における糖負荷120 分後の血糖値は,ストレッチング条件(111 mg/dL)が安静保持条件(147 mg/dL)よりも低値を示した。結論:ストレッチングには,糖負荷後の血糖値を降下させる急性の作用があることが示唆された。さらに,糖負荷後にストレッチングを行うことで,食後高血糖が一過性に是正される症例が認められた。したがって,ストレッチングは食後の血糖値の上昇抑制に有効であり,食後の血糖値管理のための運動療法として利用できることが示唆された。 -
Insulin Degludec Requires Careful Titration According to the Target Fasting Peripheral Blood Glucose in Type 1 Diabetes
36巻7号(2015);View Description
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To analyze the time course of blood glucose profile in type 1 outpatients, who switch from glargine or detemir to degludec, by continuous glucose monitoring (CGM) at the time of switching(Group A ; n=19) and 1 –3 months after switching( Group B; n=10). CGM end points related to the dawn phenomenon were: 1) Δblood glucose(BG)①:The mean pre –breakfast increment in BG level : Δ(FPG–BGmin, 2 –6AM) 2) ΔBG②:The mean 2h pre –breakfast increment in BG level: Δ(FPG–FPG2h prior) A significant correlation between ΔBG①and C–peptide after switching to degludec. A strong correlation between ΔBG①, ΔBG②and nocturnal hypoglycemia. Those who experienced diurnal hypoglycemia after switching to degludec tend to display greater ΔBG①. Titration of degludec according to the target fasting peripheral blood glucose(FPG) in type 1 subjects requires attention to a risk of having hypoglycaemia, as their need in insulin are generally less at night and day time. -
神経因性膀胱による排尿障害を有する患者における間欠導尿用カテーテルの選好と支払意思額に関する離散選択実験法による調査
36巻7号(2015);View Description
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本研究では,離散選択実験(discrete choiceexperiment:DCE)法を用い,わが国の間欠的自己導尿を実施している患者を対象として,間欠導尿用カテーテルの特徴に対する選好およびその支払意思額(willingness to pay:WTP)について調査した。患者の選好に影響を与える属性としてカテーテルの大きさ,カテーテル使用前の準備,カテーテル使用後の管理,尿路感染症の危険性,膀胱への挿入のしやすさ,間欠導尿用カテーテルの追加自己負担分を考慮し,本研究のために作成したインターネットサイトを用いて実施した。間欠導尿用カテーテルの特徴に対する選好およびそのWTPは,条件付きロジットモデルによる回帰分析により推計した。調査の結果,303 名の回答者からすべての回答が得られ,回答の信頼性を確認するために実施した18組の選択実験のうち1組に関する再質問で,回答に矛盾が確認された31 名を除外した272 名について解析を実施した。各属性のうち,「尿路感染症の危険性」の属性に対するオッズ比が最も高く,有意にカテーテルに対する選好に影響していた(オッズ比:4.675)。また,尿路感染症が年間3 回程度のカテーテルが,尿路感染症が発生しないカテーテルに置き換わったときの1 ヵ月あたりのWTPは平均54,685 円であった。本研究により,排尿のため日常的に行われる間欠自己導尿または導尿に使用されるカテーテルの利便性および安全性は,患者にとって極めて重要性の高い因子であることが示唆された。今後,わが国において間欠自己導尿を実施している患者に対する標準的な治療方針が検討される際は,間欠自己導尿の方法に対する患者の選好に関する基礎的な情報源として本研究の成果が参照され,患者の意見が十分に取り入れられることが期待される。
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症例
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結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫にエベロリムスが奏功した1例
36巻7号(2015);View Description
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症例は36 歳男性。結節性硬化症(tuberoussclerosis:TS)と診断されており,巨大な両側腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma:腎AML)と顔面血管線維腫を合併していた。腫瘍内出血に対し経カテーテル的動脈塞栓術(transcatheter arterial embolization:TAE)を繰り返し必要としていた。しかしTAE では,AMLの腫瘍縮小効果は得られなかった。われわれは経口mTOR阻害薬であるエベロリムスを10mg/日投与し巨大腎AMLが著明に縮小しただけでなく,腫瘍内出血もコントロールすることができた。同時にTSに伴う顔面血管線維腫も著明に縮小した。エベロリムス投与後,MMPHの可能性があるすりガラス様陰影(ground–glass opacity:GGO)は画像診断上改善を認めた一方で,lymphangiomyomatosis(LAM)と考えた小嚢胞性病変については画像上変化を認めなかった。エベロリムスによる治療期間に重大な有害事象を認めなかった。エベロリムスはTSに伴う多様な病変に対して効果が期待でき,比較的安全に使用できる治療薬である。
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榊原カンファレンス:チーム医療の実際
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