Therapeutic Research
Volume 42, Issue 9, 2021
Volumes & issues:
-
Series:臨床高血圧125周年~論点の整理と将来展望
-
-
高血圧と心房細動
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
コロトコフの聴診による血圧測定法が1896 年に発明されてから,2021 年はちょうど125 周年にあたる。この間,高血圧に関するさまざまな概念が登場してきたが,エビデンスの登場によって見直しが必要になったものも少なくない。 そこで,シリーズ「臨床高血圧125 周年~論点の整理と将来展望」を企画した。今回は,今井 靖先生に心房細動発症のリスク因子としての高血圧について解説していただく。
-
-
Symposium:第57回埼玉不整脈ペーシング研究会
-
- 一般演題
-
自作スネアによる頸部からの捕捉を併用し,リードレスペースメーカーの抜去に成功した1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
近年リードレスペースメーカー(Micra)の抜去報告は散見されるが1, 2),その多くはAgilis steerable introducer(St. Jude Medical)を併用して市販のスネア(1 本もしくは2 本)を下大静脈から持ち込み,Micraを把持して回収している。心室内で動いているMicra の捕捉には大きなループを持つスネアが望ましいが,市販スネアのサイズ展開や各施設の備蓄には限界がある。われわれはカテーテル室に常備してあるPCIデバイスを用いた自作スネアを併用しMicraを安全に回収できたため報告する。 -
Preferential Pathway を介した興奮が示唆されたCommunicating Vein 起源心室性期外収縮の1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
大心静脈遠位交通枝(Communicating vein:CV)は大心静脈遠位から分岐し,大心静脈と小心静脈の間を繋ぐ枝である。大動脈弁輪と肺動脈弁輪の間を走行し,左室頂上部(LV–summit)を走行している1)。近年同静脈が心室性不整脈の起源となることが示されており,特に困難な症例では同部位をマッピングすることは重要である2)。一方,流出路起源心室性不整脈では,ときとしてPreferential pathwayが不整脈起源に介在し,心室への電気的exit が起源から離れた部位に示されることがあることが知られている3)。Preferential pathwayを介した心室性不整脈では,不整脈起源の同定がしばしば困難であり,治療に難渋することがある。さらに近年,Preferential pathway を介した興奮において,頻拍中と洞調律中で局所電位が逆位相となる症例の報告があり,電位解釈が注目されている4)。今回われわれは,特徴的な電位を示しPreferential pathwayを介した興奮が示唆された,Communicating vein 起源心室性期外収縮の1例を経験したので報告する。 -
両室ペーシング機能付きペースメーカ植込みの際に,左室リードが冠静脈内でstack し単純牽引でリード破損し抜去した1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
心臓再同期療法において左室リードの留置位置やパラメータ,安定性は非常に重要であり,これまで形状,電極数などさまざまな改善が試みられた。一方で安定性に関してはまだ改善の余地があり,これまでも留置後のdislodgeが問題になることがあった。近年わが国でもスクリューインタイプの左室リードAttain StabilityTM Quad(Medtronic)が使用できるようになり,安定性に関する改善が期待される。今回われわれは上記リードシステムを用いた両室ペーシング機能付きペースメーカ植込みの際に,左室リードが冠静脈内でstack し単純牽引でリード破損し抜去した症例を経験したため報告を行う。 -
心外膜の癒着を伴う心外膜起源心室頻拍に対し,左側胸部開胸下にカテーテルアブレーションを行った1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
症例は70 代男性。拡張型心筋症を基礎心疾患とする心室頻拍(VT)に対し,2013 年と2014年に心内膜,心外膜アブレーションを行い,植込型除細動器(ICD)を植え込んでいる。その後左室(LV)summit領域起源と思われる非持続性心室頻拍は残存していたが,ICDの作動はなく経過していた。2020年末頃よりICD作動を繰り返すようになり薬剤抵抗性であったため再アブレーションを行った。心室頻拍はⅠ誘導(-)下方軸右脚ブロック(RBBB)type のVT1,Ⅰ誘導(+)上方軸左脚ブロック(LBBB)type のVT2,Ⅰ誘導(+)下方軸LBBB type のVT3の計3種類が誘発され,特にVT2が容易に誘発され血行動態が破綻した。VT3 は心内膜から治療可能であったが,VT1/2 は心外膜起源であったため,心窩部から心外膜にアプローチしたが,心外膜が癒着しており治療を断念した。しかし,その後もICD作動を繰り返したため左側胸部から小切開を行い,癒着を剥離したうえで開胸下にアブレーションを行った。VT2は下壁基部領域で良好なpace mapが得られ,同部位周囲を焼灼した。VT1と同波形の心室期外収縮の最早期はLV summit領域であったが,最早期興奮部位は冠動脈左回旋枝の直上であったため冠動脈を避けて再早期部位の周囲を焼灼した。治療後はICD適正作動を認めず経過している。心外膜の癒着を伴う心外膜起源心室頻拍に対し左側胸部小切開にて開胸下にカテーテルアブレーションを行った稀有な症例を経験したため報告する。 -
高度に拡張した右心系に対してリードレスペースメーカーの留置に成功した1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
症候性徐脈に対する基本治療はペースメーカーであるが,近年は徐脈性心房細動などのVVI適応症例でリードレスペースメーカー留置が増加している。
-
原著
-
-
COVID‒19感染対策でStay Home 中の慢性疾患患者における食事摂取状況と体重の変化について
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
COVID‒19 感染拡大を予防する取り組み(Stay Home)に応じて国民は外出制限を受け運動不足となった。このような非常事態における食事・運動・栄養指導の課題を解明するため,内科外来通院中の慢性疾患患者111 人のStayHome 前後における体格変化を計測し,質問紙法で食生活の変化を調査した。 55.5%で外食が減った一方,中食は増減とも12.6%であった。約20%で間食が増えた。体重,BMI はStay Home 後有意に減少した。StayHome 前後の体重差と患者年齢に有意な負の相関を認めた。 外出制限され運動不足になると,60 歳未満の者には体重増加を予防する一方,60 歳以上の高齢者(特に80 歳以上)は体重減少に注意が必要である。高齢者には代謝能低下と運動不足による虚弱,痩せ・サルコペニアの危険があるため,栄養・運動指導,医療介護連携など普段から社会基盤を整えることが災害時にも生かされると考えられた。
-
-
症例報告
-
-
Functional Dyspepsia治療が奏効した超高齢者の1例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
Functional Dyspepsia(機能性ディスペプシア:FD)症状はストレス社会の今,見逃すことができない現代病の一つである。さらに,現在の日本では超高齢社会が問題となっている。そういった二つの大きな問題を抱えたFD患者1例を経験した。 -
低FODMAP食事療法を導入して効果を認めた便秘型過敏性腸症候群症例
42巻9号(2021);
View Description
Hide Description
過敏性腸症候群(以後IBS)は生命の危機には至らないが,日々のQOLに大きく影響を与える機能性消化管疾患である。最近徐々に認知されつつあり,外来で患者側より当該疾患ではないかといった質問を受けることも多い。今回,IBSの治療方法の一つとして近年脚光を浴びている低FODMAP(腸で完全に消化・吸収されない糖質)食事療法1)により,奏効を認めた症例を経験したのでここに報告する。
-
-
INFORMATION
-
-

