Therapeutic Research

Volume 45, Issue 11, 2024
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Information:日本高血圧学会プレスセミナ-
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日本高血圧学会が健常日本人の尿ナトカリ比の目標値と適切な評価方法を公表
45巻11号(2024);View Description
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日本高血圧学会は10月8日に,血圧との関連が認められる尿ナトリウム/カリウム比(尿ナトカリ比)に関するコンセンサスステ-トメントを公表し,健常日本人の目標値(至適目標2未満,実現可能目標4未満)とその適切な評価方法を提唱した.同日開催されたプレスセミナ-で,日本高血圧学会理事の三浦克之氏がその詳細を解説した.
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Information:第24回日本心臓財団メディアワ-クショップ
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「心房細動」の診断・治療における最新トレンド-AIや家庭で取得したバイタルデ-タを活用した早期発見の可能性-
45巻11号(2024);View Description
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心房細動は脳卒中や心不全などの発症につながることから,その早期の診断・治療は健康寿命延伸のためにも重要である.第24回日本心臓財団メディアワ-クショップでは,清水渉氏(日本医科大学)が不整脈関連の最新ガイドラインなどをふまえた心房細動管理の最新トレンドについて,笹野哲郎氏(東京科学大学)は心房細動の早期発見の取り組みとして静岡市清水区のAIによる診断とリモ-トテクノロジ-を用いたプロジェクトについて解説した.
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Series:100歳まで元気に健康長寿をどう生きるか-フレイルの予防と対策
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第3回「オ-ラルフレイル」と戦って食べて,味わって楽しい健康長寿を!
45巻11号(2024);View Description
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一般財団法人 東京顕微鏡院と医療法人社団 こころとからだの元氣プラザによる,全3回シリ-ズの健康セミナ-「100歳まで元気に健康長寿をどう生きるか」の最終回である第3回が2024年10月17日に開催された.過去のテ-マは第1回(2022年開催)「100歳までの健康長寿をめざした骨折予防を考える」,第2回(2023年開催)「ロコモの手法で,フレイルを予防する」とそれぞれ骨と筋肉に焦点をあてた内容であった.第3回は「オ-ラルフレイル」と戦って食べて,味わって楽しい健康長寿を!」と口腔が取り上げられた.本稿では講演の概要を紹介する.
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原著
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進行性線維化を伴う間質性肺疾患の診断経緯および治療実態-わが国における患者および医師へのアンケ-ト調査-
45巻11号(2024);View Description
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背景:進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF‒ILD)は予後不良な疾患で,早期診断と治療介入が重要だが,実臨床では診断遅延が課題となっている. 目的:わが国におけるPF‒ILD の診療実態などを把握し,早期診断および治療介入を妨げる要因を特定する. 方法:PF‒ILD 患者に対する診療経験を十分に有する医師,調査対象医師から紹介を受けて同意が得られた,特発性肺線維症(IPF)を除くPF‒ILD 患者に対して,PF‒ILD の診療実態に関するオンラインアンケ-ト調査を実施した. 結果:医師向け調査(対象は医師21 名)では,81.0%の医師が診察している患者に「もっと早く来院して欲しかった」と思う患者がいると回答し,その理由として「適切な治療を早く開始できた」をもっとも多く選択した.また,同様の理由で56.3%の医師が紹介された患者のなかに「もっと早く紹介して欲しかった」と思う患者がいると回答した.早期診断を妨げる要因として,「患者の自覚症状が乏しい」「患者のPF‒ILD 認知度が低い」「非専門医のPF‒ILD 認知度が低い」などがあげられた.患者向け調査(対象は患者102 名)では,79.4%の患者はPF‒ILD と診断される前にPF‒ILD を認知していなかった.56.9%の患者は現在受けているPF‒ILD 治療に対して「大変満足」または「満足」と回答し,そのおもな理由として「現在の治療により症状が軽減したから」「現在の治療により日常生活の辛さが軽減したから」をあげた. 結論:医師は早期診断・治療・QOL の維持のために,早めに来院または紹介して欲しいと考えていた.患者の治療満足度は高いものの,本疾患の認知度は低かった.早期診断・治療に向けて,定期検査の実施や医師・患者双方への疾患啓発が必要と考えられた.
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