Volume 64,
Issue 10,
2009
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序論
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最新医学 64巻10号, 2203-2204 (2009);
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アプローチ
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最新医学 64巻10号, 2205-2208 (2009);
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高血圧は,血管収縮型,体液貯留型に大別できる.二次性高血圧のみならず本態性高血圧においても,これらの病態は循環調節ホルモンの血中濃度によってある程度把握することが可能である.おおむね前者は高レニン,低ANP 血症を呈し,後者は低レニン,高ANP 血症となる.こうして得られた病態を治療薬の選択に反映させることにより,より効果的な降圧を図ることが可能である.
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特集【内分泌性高血圧−最近の進歩−】
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最新医学 64巻10号, 2209-2216 (2009);
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原発性アルドステロン症(PA)は副腎からのアルドステロン過剰分泌が原因となるが,外科的処置で治癒が期待できる二次性高血圧である.PA は,高血圧の原因の1% 以下とまれな疾患群であると思われてきたが,血漿アルドステロン濃度と血漿レニン活性の同時測定で高血圧の10% 前後を占める最近注目を集めている疾患である.欧米諸国ならびに本邦でも,一般医家にもPA の診断手引きが発表されてきた.本稿では,米国,本邦で昨年より策定された幾つかの本疾患へのガイドラインの特徴と相違点を中心に概説する.
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最新医学 64巻10号, 2217-2225 (2009);
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原発性アルドステロン症は,高アルドステロン症によるミネラルコルチコイド受容体(MR)の活性化により,高血圧および心血管疾患の合併症を伴う.一方,血中アルドステロン濃度が正常でも,食塩過剰摂取,肥満,メタボリックシンドローム,睡眠時無呼吸などの病態において,MR 感受性の亢進によって治療抵抗性高血圧を呈する「アルドステロン関連高血圧」が近年注目されている.今後,治療抵抗性高血圧では,血中アルドステロン濃度が正常でも,MR 拮抗薬の併用が心血管合併症の予防に重要である.
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最新医学 64巻10号, 2226-2234 (2009);
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高血圧はクッシング症候群の最も頻度の高い合併症の1つである.一方,高血圧患者におけるクッシング症候群の頻度は0.1〜1% と多くはないもののまれとは言えず,特に肥満,糖代謝異常,脂質代謝異常などを合併している症例では見落としてはいけない疾患である.本稿では,クッシング症候群とプレ(サブ)クリニカルクッシング症候群のスクリーニング検査と診断基準について概説するとともに,その問題点を挙げる.
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最新医学 64巻10号, 2235-2241 (2009);
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褐色細胞腫の多くは完治する良性疾患であるが,約10〜20% は悪性褐色細胞腫で予後不良である.最大の課題は確実な早期診断法がないことであり,遠隔転移で初めて診断される.最近,病態の遺伝的基盤が注目されており,特にコハク酸脱水素酵素サブユニットB(SDHB)と悪性との関連が示唆され,臨床的有用性が期待されている.今後,解析による利益と予想される課題に配慮して,長期のフォローアップ体制を構築する必要がある.
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最新医学 64巻10号, 2242-2246 (2009);
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成長ホルモンは成人の代謝調節において重要な役割を果たしているが,水・電解質調節にもかかわっている.成長ホルモン過剰である先端巨大症では高血圧の合併が多く認められる.成長ホルモン/IGF-I 系の血圧調節における生理的意義,作用機序,病態とのかかわり,高血圧関連合併症に与える影響について述べる.
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最新医学 64巻10号, 2247-2255 (2009);
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心血管系と血圧調節に甲状腺ホルモンが重要な働きを行っていることは,古くからよく知られている.頻脈・動悸は甲状腺中毒症患者の最も頻度の高い訴えの1つである.甲状腺ホルモンは,末梢血管の抵抗を減少させ,心収縮力を増加させる.また心拍数を増加させ,血液産生を刺激する.甲状腺ホルモン作用は,受容体に結合し,標的遺伝子の転写活性を制御するゲノム作用が主であるが,近年非ゲノム作用も次第に明らかになってきた.
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最新医学 64巻10号, 2256-2261 (2009);
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原発性副甲状腺機能亢進症には高血圧や心血管障害がしばしば合併し,その生命予後との関連が議論されてきた.近年では,本症患者の多くは軽症あるいは無症候性であり,その生命予後は必ずしも不良ではないとされている.しかし,高血圧や心血管障害の合併例では生命予後が悪い可能性があることや,副甲状腺手術によりこれらの合併症も改善されることを示唆する報告が散見されることから,さらなる臨床的検討が望まれている.
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最新医学 64巻10号, 2262-2269 (2009);
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ほとんどの高血圧は,多数の疾患感受性遺伝子によって規定される遺伝要因と生活習慣の両者が関与しているが,一部の高血圧は単一遺伝子の変異によって生じる.本稿では内分泌性高血圧を来す単一遺伝子疾患について概説する.
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最新医学 64巻10号, 2270-2276 (2009);
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高齢者高血圧では二次性高血圧の存在を常に念頭に置き,診断・治療を行う必要がある.種々の内分泌性高血圧症はいずれも典型的症状を呈することが少ないため,いわゆる老年症候群との鑑別が難しい場合があることを念頭に置いて診療に当たるべきである.特に高齢者では両側性腎動脈狭窄が存在している可能性があるため,レニン・アンジオテンシン系阻害薬投与後には早期に腎機能やカリウムをモニターし,急性腎不全の進行に注意を払わねばならない.
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最新医学 64巻10号, 2277-2282 (2009);
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メタボリックシンドロームは今や国民病と言っても過言ではない.この成因には過食や運動不足が大きくかかわっているが,最近の研究では,過剰に蓄積した脂肪細胞から分泌される種々のアディポサイトカインが深く関与していることが明らかとなってきた.これが生体の内分泌・代謝系にも悪影響を及ぼし,直接的・間接的にメタボリックシンドロームの発症や進展にかかわっている可能性がある.
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最新医学 64巻10号, 2283-2287 (2009);
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慢性副腎皮質機能不全症患者へのグルココルチコイドの補充量と血圧との間に明らかな相関は認めず,むしろヒドロコルチゾン30mg/日の投与量でも血圧低下の傾向であった.しかしながら,ヒドロコルチゾン20mg/日以上ではBMI や脂質代謝の各指標は健常人より高値であり,容量依存性の悪化を認め,長期にわたる過剰な補充療法の心血管系に及ぼす影響が懸念される.
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最新医学 64巻10号, 2288-2293 (2009);
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レニン・アンジオテンシン(RA)系は,主として糸球体血圧や糸球体濾過量を一定に維持する目的で調節されている.糸球体濾過能が低下すると,RA 系を活性化させ糸球体血圧を上昇させることによって,糸球体濾過量を維持することが可能となる.腎機能が低下すると,このRA 系の亢進のみならず血清Kが上昇傾向となるため,アルドステロンの分泌も亢進する.これらの慢性腎臓病におけるRA 系やアルドステロンと血圧調節との関係を要約した.
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最新医学 64巻10号, 2294-2301 (2009);
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高血圧の有病率が年々増加していることから,その治療対策として高血圧の発症予防(prevention)ならびにすでに発症した高血圧を正常域に戻す退行(regression)が,ますます重要な意味を持つようになっている.これまでの動物実験や臨床検討からは,高血圧が発症する前の段階でレニン・アンジオテンシン系(RAS)を抑制すると,後の高血圧の発症を抑制できることが示されている.また最近我々は,高血圧が発症した後でも高用量のRAS 抑制薬を投与することにより,一度発症した高血圧を退行できる可能性を報告した.これらの成績から,血圧調節を担うホルモン系であるRAS が,高血圧発症と退行においても中心的な役割を果たしている可能性が考えられる.
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【エッセー】
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学会の旅・留学の旅−私の呼吸器病学−(10)
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最新医学 64巻10号, 2302-2304 (2009);
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【対 談】
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最新医学 64巻10号, 2305-2312 (2009);
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【トピックス】
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最新医学 64巻10号, 2313-2318 (2009);
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最新医学 64巻10号, 2319-2323 (2009);
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【今月の略語】
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最新医学 64巻10号, 2324-2328 (2009);
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